はの開集合なので,あるが存在して
となる。
上の関数を
により定める。
(はからに至る線分を表す。この文脈では複素共役ではない。)
上が成り立つことを示せば,がで正則であることが言える。
とする。
絶対値が十分小さい複素数に対して,微分商
を考える。
これを計算するために
が成り立つことを示す。
(は線分, , をこの順に結んでできる三角形を表す。点が一直線上に並んでしまってもよい。)
線分上にを取り,線分上にを取る。
このとき,コーシーの積分定理より
となる。
, をの十分近くに取ることで,この積分がいくらでも小さくなることを示す。
が任意に与えられたとする。
のでの連続性から,あるが存在し,を満たすような任意のに対して
が成り立つ。
と置き,, を開円盤に含まれるように取ると,
となる。
よって,積分の値は
を満たす。
これでであることが分かった。
したがって,
である。
のとき,微分商の極限がであることを示す。
が任意に与えられたとする。
の連続性から,あるが存在し,を満たすような任意のに対して
が成り立つ。
このとき,ならなので,を満たすような任意のに対して
が成り立つ。
これはということに他ならない。
が上の正則関数であるとき,もまた上の正則関数である。
この場合,はで正則である。
これが示すべきことであった。