以前の記事の続きになります。
Legendre多項式はStrum=Liouville理論や超幾何関数の1本の枝葉として理解することができます。
一般論を展開する準備として、まずは具体について把握しておくと、抽象化の過程を10倍楽しむことができます。
Legendre多項式はRodorigue型多項式の1種です。
Hermiete多項式、Laguerre多項式、Gegenbauer多項式、Sonin多項式などもその一種です。
モニックな2n次式をn階微分しているので、
は 次多項式を定義します。
Rodorigueの公式の右辺をマクローリン展開の展開係数とみなせば母関数表示ができます。閉じた形を作ろうと思った際には、複素関数の金字塔であるコーシーの積分定理を使うと感動します。
コーシーの積分定理より、正則関数
より、
両辺
積分経路は
正則関数列、一様収束性は非常に相性が良いです。正則関数列が(広義)一様収束すれば、積分と和を入れ替えられるのみならず、収束した関数まで正則関数になることがMoreraの定理より証明できます。
べき関数は収束円内で一様収束する正則関数列を定義することがM判定法からわかるので、収束円内で正則関数に収束することが自動的に理解できます。
母関数は係数数列から新しい情報をもたらしてくれます。それが以下に紹介する漸化式です。
(1)
展開して整理すると、
係数が恒等的に0になる条件は
(2)
両辺分母を払って同様に計算する。0次多項式
係数ゼロの条件から添字をずらしてあげると、
ベータ関数の積分公式より、
従って、直交性が示された。
母関数から逆に、
Legendre多項式
計算は煩雑だが、
となる。従って
級数で表示して、
係数がゼロになる条件から、微分方程式が導かれた。