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Löwenheim–Skolemの定理

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$$\newcommand{A}[0]{\mathfrak{A}} \newcommand{B}[0]{\mathfrak{B}} \newcommand{Set}[0]{\mathbf{Set}} \newcommand{Th}[0]{\mathrm{Th}} $$
  • $L$を一階の言語とする.
  • 構造$\A,\B$の台を$A,B$とかく.
  • $L$構造$\A$に対して,$L(A)$構造$(\A,a)_{a\in A}$$\A_A$とかく.

Löwenheim–Skolemの定理

Löwenheim–Skolemの定理(下方)

$L$構造$\B$の部分集合$S$$\max(|S|,|L|)\le\kappa\le|B|$を満たす無限基数$\kappa$に対して,$S$を含む$\B$の初等部分構造$\A$であって$|A|=\kappa$を満たすものが存在する.

$S$を含む$\B$の部分集合$S'$であって$|S'|=\kappa$を満たすものをとる.すると$S'$を含む$\B$の初等部分構造$\A$であって$|A|\le\max(|S'|,|L|,\aleph_0)=\kappa$,すなわち$|A|=\kappa$を満たすものが存在する.

Löwenheim–Skolemの定理(上方)

無限$L$構造$\A$$\max(|L|,|A|)\le\kappa$を満たす基数$\kappa$に対して,$\A$の初等拡大$\B$であって$|B|=\kappa$を満たすものが存在する.

$|C|=\kappa$を満たす新たな定数記号の集合$C$をとり,$L\cup C$理論$T\coloneqq\Th(\A_A)\cup\{\lnot c\overset{.}{=}d\mid c,d\in C\}$を考える.$T$の任意の有限部分集合はモデルをもつから,コンパクト性定理より$T$はモデル$\B'$をもつ.$\B'$$\A$の初等拡大であり$\kappa\le|B'|$が成り立つから,定理1より$\A$の初等拡大$\B$であって$|B|=\kappa$を満たすものが存在する.

$L$理論$T$が無限モデルをもつとき,$|L|\le\kappa$を満たす任意の基数$\kappa$に対して$T$のモデル$\A$であって$|A|=\kappa$を満たすものが存在する.

定理1,定理2より従う.

投稿日:121
更新日:128
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