1

相関係数の絶対値が1以下であることの証明

349
0

目標・方針

相関係数r1r1を満たすことを示す。
そのために、コーシーシュワルツの不等式、
(i=1nai2)(i=1nbi2)(i=1naibi)2
を示す。

定義

A=:BはAはBによって定義されることを表す
(xi,yi)の組がn個あるとする
r=:Cov(X,Y)σxσy
μx=:1ni=1nxi
σx=:1ni=1n(xiμx)2
Cov(X,Y)=:1ni=1n(xiμx)(yiμy)

コーシーシュワルツの不等式

(i=1nai2)(i=1nbi2)(i=1naibi)2
これを示す。以下、は特に断りの無い限りi=1nを表し、明らかな場合には添字を省略する。
まず、2次関数f(t)=:(atb)2を考える。
この右辺は負にならないから、f(t)=0の解は高々1つである。
すなわち、この2次関数の判別式をDと置くとD0となる。
さて、f(t)を展開して標準形に書き直すと、f(t)=a2t2abt+b2となる。ここでの影響を受けるのはa,bであるから整理して
f(t)=(a2)t22(ab)t+(b2)
1次の係数が2nの形をしているのでD4を用いる。
D4=(ab)2(a2)(b2)0
故に、(i=1nai2)(i=1nbi2)(i=1naibi)2
(省略していた添字をもとに戻したことに注意。)
証明終

相関係数の絶対値が1以下であることの証明

先程示した(i=1nai2)(i=1nbi2)(i=1naibi)2を用いる。
{ai=xiμxbi=yiμy
を代入し、左辺で両辺を割ると
1(i=1n(xiμx)(yiμy))2(i=1n(xiμx)2)(i=1n(yiμy)2)
また、右辺の分子分母を1n2倍すると
1(1ni=1n(xiμx)(yiμy))2(1ni=1n(xiμx)2)(1ni=1n(yiμy)2)
となる。これと定義を比較すると
1Cov(X,Y)2σx2σy2
つまり
1r2
よって
1r1
証明終

いかがでしたか?

調べて見ましたがよくわかりませんでした。
TeX初心者なので許してください。

投稿日:20201117
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

Kris
1
349
自称数学に強い人間 文才は壊滅的

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中
  1. 目標・方針
  2. 定義
  3. コーシーシュワルツの不等式
  4. 相関係数の絶対値が1以下であることの証明
  5. いかがでしたか?