高校数学Ⅱ教科書で頻出な次の2つの軌跡
について,数学Ⅱではとおくことで,(1)は直線,(2)は円をなすことがすぐに分かり,楕円や双曲線の一歩手前の問題としてよく演習される。
が,これをベクトルを用いて表すことで「どのような直線」「どのような円」かを表せるようにしたい。
これらを用いて,最初の問題を解くことを考える。以下,,,, としてこれを用いる。
(1)の解法
したがって,点の軌跡は,線分をに分ける(外分の可能性もある)点をとしたときの,点を通り直線に垂直な直線となる。
(2)の解法
とおくと,で,である。
したがって,のときに軌跡が存在し,線分の中点を中心とする半径の円となる。
結論
(1)は常に直線に垂直な直線で,が動くことで直線上の通る点は直線上すべてを動きうる。ここから,直角三角形との存在が見えてくる。
(2)は常に中心を点とするような円で,が動くことで中線定理とが固定されるような円の存在が見えてくる。
当然複素数で解釈することもできるので,次回のテーマとする。