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競技数学問題
文献あり

海外のコンテストの整数問題100問

3878
1
$$$$

の前に

 この記事は AMC day12 の記事です.他の人の記事もまだ見ていない人はぜひ見てね
昨日の記事です→ https://mathlog.info/articles/4Evp3cj3NgKGWx6tp53P

はじめに

 突然ですが、みなさんはこの問題を知っていますか?

マスターデーモン

$\dfrac{2^n+1}{n^2}$が整数となるような整数$n>1$をすべて求めよ

 これは1990年の国際数学オリンピック第3問として出題された問題です

 この問題、3番級であるように非常に難しいのは勿論ですが、何と言っても主張がめっちゃシンプルで綺麗ですよね(ね!!!)
 このようなシンプルな問題は,主張を読むだけでも面白い!と感じると思います

 ということで(?)今回の記事ではこのようなシンプルな問題をたくさん(100問)集めました

  • 海外のコンテスト(ISL APMO TST等)のネタバレ(問題だけ)を含みます
  • ほとんどAoPSから取ってきているので、訳が間違っている可能性があります(指摘お願いします)
  • ほとんどNです(問題がぱっと見で理解しやすいので選びやすい)
  • ほとんど一行問題です(翻訳が楽)
  • 順番は大体ランダムです
  • 解説は載っけてません(出典書いているので探してください)
  • 良問かどうかは保証しません あくまでも見た目の芸術点の高さ
  • けっこう長いよ

できるだけ有名でないものを集めてます
ただ問題を載せるだけではあれなので各問題に一言コメントを載せてます

問題を見て面白い!と感じてもらうのが主旨なので解く必要は全く無いです(が、勿論解いたほうが力になります)

自分のお気に入りの問題を一つ決めるというのも面白いと思います

マスターデーモンあるある:IMOで出題された1990年は日本が初めてIMOに参加した年

#1~20

1998 APMO

$\sqrt[3]{n}$より小さいすべての正整数が$n$を割り切るような最大の整数$n$を求めよ

競技数学ないない:APMOとAoPS混ざりがち

2000 ISL N6

異なるいくつかの平方数の和として表せない正整数の集合は有限であることを示せ

AoPSの議論を見てみたところ「いくつか」は多分一つ以上の意

2004 APMO

すべての正整数$n$に対して$\left\lfloor\dfrac{(n-1)!}{n(n+1)}\right\rfloor$は偶数であることを示せ

そこそこ有名(?)ですがこれ成り立つのか!と感動したので載せました

2007 Korea National Olympiad

すべての正整数$n\geq 2$に対して$n$以下の素数すべての積は$4^n$より小さいことを示せ

この大会2日あるんですね

2020 Romanian Master of Mathematics SL

$\phi(n)$$d(n)$がともに平方数となる正整数$n$は無限に存在することを示せ

この問題含め、$\phi(n)$はオイラー関数、$d(n)$$n$の正の約数の個数とします(原文は書いてあったけど略した)

2012 Middle European MO

$d(a)=d(b)$かつ$d(a^2)=d(b^2)$だが$d(a^3)\not=d(b^3)$となるような正整数$a,b$は存在するか.

裏切られた3乗君...

2017 All-Russian Olympiad

自然数からなる単調増加な無限数列であって,異なる$2$数の和すべてが異なる$3$数の和すべてと互いに素であるようなものは存在するか.

この大会gradeが9~11まであるんですがどういう意味なんだろう

1997 APMO

$100\leq n\leq 1997$である正整数であって,$\dfrac{2^n+2}{n}$も整数であるものを求めよ

これ翻訳にけっこう悩みました

2023 Caucasus MO

$a,b,c$$\gcd(a,b)+\textrm{lcm}(a,b)=\gcd(a,c)+\textrm{lcm}(a,c)$を満たす正整数とする.このことから$b=c$となるか.

日本の競技数学では最大公約数に$(a,b)$を使わないですよね(つまり$\gcd$を省略した形) 海外ではたまに見る

2019 Caucasus MO

最小公倍数が平方数となるような$5$つの連続した正整数は存在するか

これかなり主張が綺麗で芸術点高い

2019 Middle European MO

正整数$N$$N$のすべての約数の平方和が$N(N+3)$に等しいとする.このとき$N=F_iF_j$を満たす$2$つの添字$i,j$が存在することを示せ($(F_i)_{n=1}^\infty$はフィボナッチ数列)

めっちゃ非自明

2006 France TST

$a,b$はすべての正整数$n$に対して$b^n+n$$a^n+n$の倍数であるような正整数とする.$a=b$を示せ

この$a^n\pm n$型,この記事ではよく出てきます

2015 China TST

$n^2+1$が無平方となる整数$n$が無限に存在することを示せ

無平方とは平方因子を持たないことです(squarefree)
関連として${}_{2n}\text{C}_n$はすべての$n>4$に対して平方因子を持ちます へぇ〜

2014 Baltic Way

$712!+1$は素数か

競技数学の中で一番短い問題だと思います しらんけど

2007 Balkan MO

$\sqrt{\sigma(1)+\sqrt{\sigma(2)+\sqrt{\cdots +\sqrt{\sigma(n-1)+\sqrt{\sigma(n)}}}}}$が有理数となる集合$\{1,2,3,\cdots ,n\}$の置換$\sigma$が存在するような正整数$n$をすべて求めよ

見た目の圧

2011 Romania TST

$n^2+1$が差が$n$である$2$つの約数を持つような正整数$n$が無限に存在することを示せ

Romania TSTは結構良問(芸術点が高いの意)が多いです

2021 ISL

$n!=a^{n-1}+b^{n-1}+c^{n-1}$は正整数の範囲で高々有限個しか解を持たないことを示せ

この問題を提案した人によると原案は$a,b,c,n$を求めさせる問題だったらしい

2002 CentroAmerican

正整数の無限集合$S$のうち,すべての$n\geq 1$に対して$S$$n$個の異なる要素$x_1,x_2,\cdots ,x_n$をどのようにとっても$x_1+x_2+\cdots x_n$が平方数とならないものを一つ求めよ

AoPSを漁っていると平方数は$perfect$$square$で書かれていたのでただの$square$は平方の意味なのかな

2016 Benelux

$n$を正整数とし,その正の約数をそれぞれの和が素数となるように$2$つ組に分けることができるとする.それらの素数は異なり,$n$の約数でないことを示せ

ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3ヵ国をベネルクス3国という 聞き覚えがあるようなないような

2012 Romania TST

任意の正整数$n\geq 2$に対して
$\displaystyle\sum_{k=2}^n\lfloor\sqrt[k]{n}\rfloor=\displaystyle\sum_{k=2}^n\lfloor\log_kn\rfloor$
を示せ

本選1番くらい?

#21~40

2007 Middle European MO

$x!+y!=x^y$を満たす正整数の組$(x,y)$をすべて求めよ

ガチ不定方程式ですね

2015 Middle European MO

$a!+b!=a^b+b^a$を満たす正整数の組$(a,b)$をすべて求めよ

!?

2021 Middle European MO

$n^2$$4$進法で表記したときに桁に$1$$2$しか含まないような正整数$n$が無限に存在することを示せ

ほんとに無限にあるのか?と思ってしまう

2014 Belarus TST

$n^4+n^2+1$の最大の素因数が$(n+1)^4+(n+1)^2+1$の最大の素因数と等しいような正整数$n$が無限に存在することを示せ

考え中

2004 China TST

任意の整数$n$に対して$n^m-m$$p$で割り切れないような素数$p$が存在するとき,正整数$m$をすべて求めよ

$a^n\pm n$型その② AOPSによれば後述の問題91よりむずいらしい

2013 Balkan MO SL

$a,b$を整数とする.$a+b+c+d=0$かつ$ac+bd=0$を満たす整数$c,d$が存在する必要十分条件は$a-b$$2ab$を割り切ることを示せ

誰か2013 Balkan MO SL のN問題全完タイムアタックしません?僕はまだ$2$完です

2009 Dutch TST

すべての辺の長さが同じで,すべての頂点の座標が有理数である$n$角形がある.$n$は偶数であることを示せ

$n$角形だと思いこんでたらそうとは限らなくて話変わってきた

2016 Romania TST

$n$を正整数とし,$a_1,a_2,\cdots a_n$を互いに異なる正整数とする.$\displaystyle\sum_{k=1}^n\dfrac{1}{[a_1,a_2,\cdots a_k]}<4$を示せ.
ただし$[a_1,a_2,\cdots a_k]$$a_1,a_2,\cdots a_k$の最小公倍数である

$[a,b]$は普通に使われる記号なんでしょうか

2007 IMO

$a,b$を正整数とする.$4ab-1$$(4a^2-1)^2$を割り切るとき,$a=b$であることを示せ

<裏話>この問題、アレを使うことで有名な問題ですが、実は2007年のSLPにはこの問題は無く、元々は次の問題が提案されていました

問題29のヒントになるので注意

2007 ISL N7
$k$を正整数とする.$(4k^2-1)^2$$8kn-1$の形で表される約数を持つことの必要十分条件は$k$が偶数であることを示せ


この問題は問題29の公式解答にLemmaとして使われたそうです IMOやばい

2001 Austrian-Polish

$k$を正整数とし,$a_0=1,a_{n+1}=a_n+\lfloor\sqrt[k]{a_n}\rfloor$で定義される数列を考える.各$k$について,$(\sqrt[k]{a_n})$内のすべての整数からなる集合$A_k$を求めよ

この記事書くまでずっとオーストラリアだと思ってた

2009 ISL

$a,b$$1$より大きい異なる整数とする.$(a^n-1)(b^n-1)$が平方数とならない正整数$n$が存在することを示せ

ぱっと見いけそうですね←← ちなみに7番目(一番むずい)です

2019 Belarus TST

$n> 1$において,$n$$2^{n-1}+1$を割り切らないことを示せ

へー意外 マスターデーモンを$1$ずらしただけなのに(?)

2008 Middle European MO

すべての整数$n$に対して$4n+1$$kn+1$が共通の約数を持たないような$k\in\mathbb{Z}$をすべて求めよ

流石に$1$は除くと思う

2005 Korea Final

$5$個以下の平方数の和として一意に表現できる自然数をすべて求めよ

P1ですが結構むずい

2022 Caucasus MO

$1$より大きく互いに異なる$a,b,c$を用いて$\dfrac{a-1}{b}+\dfrac{b-1}{c}+\dfrac{c-1}{a}$と表せる正整数が無限に存在することを示せ

「m」って打っただけで予測変換に「無限に存在することを」が出てくるようになった

2005 Austrian-Polish

$\dfrac{a^p-a}{p}=b^2$を満たす素数$p$と自然数$b\geq 2$が存在するような最小の自然数$a\geq 2$を求めよ

「natural number」が「自然数」なの、めっちゃ直訳だなぁと感じた

2008 Romania TST

$2^{561}-2,3^{561}-3,\cdots ,561^{561}-561$の最大公約数を求めよ

めっちゃOMCに出てもおかしくないですね エスパーは出来ちゃいますが...

2017 China TST

整数$d>1,m$が与えられる.$(2^{2^k}+d,2^{2^l}+d)>m$となる整数$k>l>0$が存在することを示せ

噂の$\gcd$省略したやつです

2018 European Mathematical Cup

$x,y,m,n$
$\underbrace{x^{x^{x^{\cdot^{\cdot^x}}}}}_{m\text{times}}=\underbrace{y^{y^{y^{\cdot^{\cdot^y}}}}}_{n\text{times}}$
を満たす$1$より大きい正整数とする.このことから$m=n$となるか.

"$Remark:$This is a tetration operation, so we can also write${}^mx={^ny}$for the initial condition."と書かれていました テトレーション

2013 Balkan MO SL

$n\geq 2$を整数とする.$x_1^{x_2}=x_2^{x_3}=\cdots =x_{n-1}^{x_n}=x_n^{x_1}$を満たす正の有理数からなる数列$x_1,\cdots x_n$をすべて求めよ

非自明解あるんですかね 解いてないので気になる

#41~60

Komal A Problems 2021/2022

$p+q+r=0$かつ$pqr=1$を満たすような$p,q,r\in\mathbb{Q}$を見つけることは可能か

海外の整数問題あるある:7割はsuch that言ってる

2005 ISL

$0\leq a < n!$で,$n!|a^n+1$を満たす整数$a$が一意に存在するような正整数$n$をすべて求めよ

ISLってやっぱり良問なんですね

2015 Middle European

正整数の組$(m,n)$のうち,$\dfrac{a^m+b^m}{a^n+b^n}$が整数となるような$1$より大きく互いに素な整数$(a,b)$が存在するものをすべて求めよ

ここにきてようやくEuropeanのスペルを間違っていた事に気づき,今までのを全部直しています(eをiにしてた)

2019 ISL

$a,b$$2$つの正整数とする.$a^2+\left\lceil\dfrac{4a^2}{b}\right\rceil$は平方数でないことを示せ

一つくらい平方数でもおかしくないけど存在しないのえぐい

2009 China TST

$a>b>1$を奇数とし,$n$を正整数とする.$b^n|a^n-1$ならば$a^b>\dfrac{3^n}{n}$を示せ

MONTにあるらしい

2003 China TST

$x< y$を正整数とし,$P=\dfrac{x^3-y}{1+xy}$とする.$P$の取りうる整数値をすべて求めよ

China TSTも芸術点高いのが多いです.特に具体的な数値は出せないけど存在する系が多い

2007 Balkan MO SL

正整数からなる無限等差数列であって,ある$N\in\mathbb{N}$が存在して任意の素数$p>N$に対してその数列の$p$番目も素数となるものをすべて求めよ

こういう問題で$p\geq N$って書いてあるやつ見かけない

2012 Baltic Way

$n^n+(n+1)^{n+1}$が合成数となる正整数$n$が無限に存在することを示せ

この大会のP20を後で自分が解く用にメモしておきます

$2x^6+y^7=11$の整数解をすべて求めよ

2016 Japan EGMO一次選抜

$\phi(n)=d(n)$を満たすような$n$をすべて求めよ

これ好き

2004 Czech-Polish-Slovak Match

任意の自然数$k$について,$p$$qr-k$を割り切り,$q$$rp-k$を割り切り,$r$$pq-k$を割り切るような異なる素数の組$(p,q,r)$が高々有限個存在することを示せ

Polishってポーランドのことだったんですね Czechはチェコ

2014 ELMO SL

関数$f:\mathbb{N}\rightarrow\mathbb{N}$がすべての正整数$n$に対して$f^{f^{f(n)}(n)}(n)=n$であるとき,$f$は飽和である.すべての飽和な関数$f$に対して$f^{2014}(m)=m$を満たす正整数$m$をすべて求めよ

ELMOあるある:ELMOの説明がAoPSの2015年のタイトルの下に小さく書かれているだけ

2009 Middle European MO

$k$以下の異なる正整数のすべての組$(m,n)$に対して$n^{n-1}+m^{m-1}$$k$で割り切れないような整数$k\geq 2$をすべて求めよ

一日中書いていたら充電そろそろ切れそう 続きの執筆は明日の自分頑張ってくれ〜

2007 China TST

平面上に$n\geq 3$個の点がある.$1\leq \dfrac{AB}{AC}\leq \dfrac{n+1}{n-1}$を満たす$3$$A,B,C$が存在することを示せ

唐突な幾何(なのかな?) ちなみにまだ今日の僕です

2019 Middle Euopean MO

$a,b,c$$a< b< c< a+b$を満たす正整数とする.$c(a-1)+b$$c(b-1)+a$を割り切らないことを示せ

こういう一次(各変数に対して)の整数問題で難しいのを作れるのはほんとにすごいと思った

2011 China TST

$d$を任意の正整数とするとき,$d(n!)-1$が合成数となる正整数$n$が無限に存在することを示せ

この$d(n!)$は関数ではないですよ

2009 Korea National Olympiad

すべての正整数$n\geq 2$に対して,$2^n-1$$3^n-1$を割り切らないことを示せ

これも意外だった

2016 Czech-Polish-Slovak Match

すべての非負整数$n$に対し,$x^2+y^2+z^2=3^{2^n}$を満たし$\gcd(x,y,z)=1$となる整数$x,y,z$が存在することを示せ

出たこのチェコポーランドスロバキアマッチ

2008 Romania TST

$m,n\geq 3$を奇数の正整数とする.$2^m-1$$3^n-1$を割り切らないことを示せ

P56を少し考察すればこの問題が完全上位互換

2014 Romania TST

$n$と互いに素な$n$以下のすべての正整数が素べきとなるような正整数$n$をすべて求めよ

Romaniaの代表選考合宿一日$3$問じゃないの紛らわしすぎる

2011 China TST

$a_1,a_2,\cdots ,a_n,\cdots$を任意のすべての正整数の置換とする.$\gcd(a_i,a_{i+1})\leq \dfrac{3}{4}i$となる正整数$i$が無限に存在することを示せ

すべての正整数の置換とかいうパワーワード キリがいいので続きは明日の自分に託します

#61~80

2020 Baltic Way

$\lfloor\sqrt{3}d(n)\rfloor$$n$を割り切るような正整数$n$が無限に存在することを示せ

明日の自分です 終わるかな〜

2009 Romania TST

$p|2^{q-1}-1$かつ$q|2^{p-1}-1$となる素数の組$(p,q)$が無限に存在することを示せ

解いてないので分からないが拡張出来そう

2013 Benelux

a)以下の性質を持つ正整数$g$をすべて求めよ:
各奇素数$p$に対して$p$$g^n-n$$g^{n+1}-(n+1)$を割り切るような正整数$n$が存在する
b)以下の性質を持つ正整数$g$をすべて求めよ:
各奇素数$p$に対して$p$$g^n-n^2$$g^{n+1}-(n+1)^2$を割り切るような正整数$n$が存在する

$a^n\pm n$型③こちら側からするとコピペするだけなので楽

2013 Balkan MO SL

$p^{q-1}-q^{p-1}=4n^2$を満たす異なる素数$p,q$と正整数$n$は存在しないことを示せ

2013 Balkan MO Shortlist N問題あるある:全部一行問題

2013 Balkan MO SL

$p^{q-1}-q^{p-1}=4n^3$を満たす異なる素数$p,q$と正整数$n$は存在しないことを示せ

多分同じ国がこの$2$問を提案したんですがどちらも採用されず可哀想でした

2016 Japan TST

$p< q< r< s$である素数の組$(p,q,r,s)$であって,$p^s-r^q=3$をみたすものをすべて求めよ

Japan TSTあるある:Contest CollectionsのTST欄に載っていない

2017 Romania TST

ちょうど$3$つの格子点を通る円の半径の最小値を求めよ

唐突な幾何2 どんくらいだと思いますか?

2020 USAMTS

以下の性質を持つ正整数$n$をすべて求め,条件を満たすことを証明せよ:正の約数をちょうど$n$個持つ$n$の倍数が高々有限個しかない

こう見るとコンテストってめっちゃあるんですね(今更)

2003 BAMO

整数$n>1$は以下の性質を持つ:すべての$n$の(正の)約数$d$に対して,$d+1$$n+1$の約数である.$n$は素数であることを示せ

BAMOはUSA Contests→Other Middle and High School Contestsから見れます

2009 Balkan MO SL

$\displaystyle\prod_{i=1}^n(i^3+1)=m^2$を満たす整数$1\leq m,1\leq n\leq 2009$をすべて求めよ

OMCにありそう2

1992 ISL

$\dfrac{5^{125}-1}{5^{25}-1}$は合成数であることを示せ

ISL最短の問題 しらんけど

2016 USA TST

$\sqrt{3}=1.b_1b_2b_3\cdots _{(2)}$$\sqrt{3}$$2$進表現とする.任意の正整数$n$に対して$b_n,b_{n+1},\cdots ,b_{2n}$の少なくとも$1$つは$1$に等しいことを示せ

任意の$\sqrt{p}$について成り立つんですかね

2003 USA TST

$p|q^r+1,q|r^p+1,r|p^q+1$となる素数の順序付いた組$(p,q,r)$をすべて求めよ

こういう議論好き 解いてないけど

1990 ISL

$10$進法で$n-1$桁が$1$であり$1$桁が$7$であるすべての自然数が素数であるような自然数$n$をすべて求めよ

Longlistでは98番目でした むずすぎ

2014 Belarus TST

$3^a-5^b=2$を満たす整数$a,b$をすべて求めよ

誤読に気をつけようね

2016 Belarus TST

$2^a-5^b=3$を満たす正整数$a,b$をすべて求めよ

2年ぶりの再会

2014 Romania TST

$k$を非負整数,$m$を奇数の自然数とする.$m^n+n^m$が少なくとも$k$個の異なる素因数を持つような自然数$n$が存在することを示せ

Romania TST流石に載せ過ぎな気がしているが許してください

2016 USAJMO

$5^n$$10$進法で$0$$6$個連続するような正整数$n<10^6$が存在することを示せ

USAJMOあるある:2020年がUSOJMO

2014 CentroAmerican

正整数$n$の正の約数$d$すべてに対して$d+2$が素数であるとき,$n$$funny$な数である.正の約数の個数が最大となる$funny$な数をすべて求めよ

答えが出た人へ

$405$ではないですよ

2007 Argentina TST

$d_1,d_2,\cdots ,d_r$$n$の正の約数とし,$1=d_1< d_2<\cdots < d_r=n$とする.$(d_7)^2+(d_{15})^2=(d_{16})^2$のとき,$d_{17}$のとりうる値をすべて求めよ

OMCにありそう3 The 求値みたいな問題もTSTで出されるんですね

2005 Korea-Final

$3^m+1$$3^n+1$がともに$mn$で割り切れるような正整数$m,n$をすべて求めよ

そろそろ書くことがなくなってきています

#81~100

2016 Russian TST

任意の有理数は和が$0$となる$4$つの有理数の積で表せることを示せ

ええなんだそれ こんなん成り立つのか

2006 China TST

任意の正整数$m,n$に対して$2^k-m$が少なくとも$n$個の異なる素因数を持つ正整数$k$が常に存在することを示せ

Chinaこういうの多い

1991 ISL

$3^x+4^y=5^z$の正整数解$x,y,z$をすべて求めよ

僕は見たことあったんですがこれISL出典だったんですね

2008 Canada National Olympiad

自然数に対して定義され自然数値を取りうる関数$f$であって,すべての$n\in\mathbb{N}$とすべての素数$p$に対して
$(f(n))^p\equiv n\space (mod f(p))$
を満たすものをすべて求めよ

ありそうで無かったやつ

2007 USA TST

すべての正整数$n$に対して$a$$b^n-n$を割り切らないような正整数$a,b$は存在するか

$a^n\pm n$型④

2018 Putnam

$n$$2^n$を割り切り,$n-1$$2^n-1$を割り切り,$n-2$$2^n-2$を割り切るような正整数$n<10^{100}$をすべて求めよ

Putnamから一問 $n=1,2$は?というツッコミはなしで

2014 Dutch TST

$p^{q+1}+q^{p+1}$が平方数となる素数の組$(p,q)$をすべて求めよ

こういう問題大体最初(ネタバレ)が刺さりがち そういえば言及を一文字にしたやつなんて打てば出てきますか

1995 ISL

$p$を奇素数とする.$\sqrt{2p}-\sqrt{x}-\sqrt{y}$が非負実数の中で最小の値を取るときの正整数$x,y$を求めよ

奇素数の条件が意味不すぎる
ISLあるある:1995年だけ分野が"Algebra"と"Geometry"と"NT,Combs"と"sequences"になってる

2017 China TST

ある平面に正十二面体の頂点がないとき,その平面が正十二面体と交差する辺は最大でいくつあるか

唐突な幾何③ dodecahedronとか人生で初めて見た

2003 ISL

$p$を素数とする.すべての正整数$n$に対して$n^p-p$$q$で割り切れないような素数$q$が存在することを示せ

$a^n\pm n$型⑤

2006 China TST

$\dfrac{(a+1)^n-a^n}{n}$が整数となる正整数の組$(a,n)$をすべて求めよ

長すぎて重くなってきた 残り$8$問なので頑張れ〜

2020 IOM

$n$の各桁が$5$より大きく,$n^2$の各桁が$5$より小さいような正整数$n$は存在するか

International Olympiad of Metropolisesです

2016 IMAR Test

$n^n+1$が完全数となるような正整数$n$を求めよ

作問者絶対「$28=3^3+1$じゃん!他にもあるのかな?」で作っただろ

2014 Middle European MO

整数$n\geq k\geq 0$に対し,$bibinomial$ $coefficient(\binom{n}{k})$を以下で定義する.
$(\binom{n}{k})=\dfrac{n!!}{k!!(n-k)!!}$
正整数の組$(n,k)$のうち,それに対応する$bibinominal$$coefficient$が整数となるものをすべて求めよ

bibinominal coefficientの訳が二項係数なので英語のままにした

2018 USA TST

$n\geq 2$を正整数とし,$\sigma(n)$$n$の正の約数の和とする.$n$と互いに素な正整数のうち$n$番目に小さいものは$\sigma(n)$以上であることを示し,また等しくなるときの$n$を求めよ

意外と今まで約数関数$\sigma(n)$が出てきていなかったという

2016 Korea-Final

すべての有理数$x,y$に対して$x-\dfrac{1}{x}+y-\dfrac{1}{y}=4$は成り立たないことを示せ

既視感がある人は多分OMC018(F)のこと

2007 China TST

$1$$-1$からなる数列$a_1,a_2,\cdots ,a_n$であって$a_1\cdot 1^2+a_2\cdot 2^2+\cdots +a_n\cdot n^2=0$を満たすものが存在するような正整数$n$をすべて求めよ

つまり$n^2$までの平方数を足し引きして$0$にすることができる$n$

2020 Irish Math Olympiad

すべての頂点間の距離が整数となる六角形$ABCDEF$が存在することを示せ

唐突な幾何④ ほんとに存在するんか?

有名問題

$1000!$の末尾には$0$がいくつ並びますか?

ただの典型問題じゃん...と思った方、これを英訳すると...?

"How many zeros are at the end of $1000!?$"

驚いてるみたいでちょっと面白くないですか?

おわりに

ここまで読んでくださった方、本当にお疲れ様でした!(かなり長くなってしまいすみません...)

みなさんのお気に入りの問題は見つかりましたか?僕のお気に入りは$n^2+1$が無平方のやつです
これを機に整数を好きになっていただけたら嬉しいです

今回の記事は以上です 来年もよろしくお願いします〜

参考文献

投稿日:20231211
更新日:18
OptHub AI Competition

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