0

線形写像と行列の対応

130
0

線形写像と行列の対応

以下はGoogleDriveに眠っていた(たぶん編入の時に作った)ものほぼそのままです。
記念にupしますが利用価値はなさそう(というかウソを書いているかもしれない)

Kを体とする.T:KnKmが次の二条件を満たすとき線形写像という.

任意のx,yKn,αKに対し T(x+y)=T(x)+T(y)T(αx)=αT(x) 特にn=mの時,線形変換という.

線形写像S:KnKm,T:KnKmに対し
[S+T](x)=S(x)+T(x)と定義する.これは線形写像になる.

線形写像の定義の二条件を満たしているかをそれぞれ確認する.
[S+T](x+y)=S(x+y)+T(x+y)=S(x)+T(x)+S(y)+T(y)=[S+T](x)+[S+T](y)[S+T](αx)=S(αx)+T(αx)=αS(x)+αT(x)=α[S+T](x)以上で確かめられた.

S:KmKl,T:KnKmが線形写像なら合成写像STも線形写像である.

ST(x+y)=S(T(x+y))=S(T(x)+T(y))=ST(x)+ST(y)ST(αx)=S(T(αx))=S(αT(x))=αST(x)

A(n,m)行列とする.任意のxKnにたいしAxを対応させる写像をTAとおく.すなわちTA(x)=Ax.この時,写像TAは線形写像となる.

任意のx,yKn,αKに対し TA(x+y)=A(x+y)=Ax+Ay=T(x)+T(y)TA(αx)=A(αx)=αAX=αTA(x)

ここで行列の演算を使った.

T:KnKmを線形写像とすると,Tx=Axを満たす(n,m)行列Aがただ一つ存在する.

Tei=aiとする.(a1,a2,,an)=Aとおく.この時,任意のxKnにたいしAxを対応させる線型写像TAがあってai=TA(ei)ここで任意のxKnにたいしAxをとると
TAx=TAi=1nxiei=Ai=1nxiei=i=1nxiAei=i=1nxiai=i=1nxiTei=Ti=1nxiei=Txよって線形写像TにたいしてTx=Axを満たす(n,m)行列Aが存在する.

これが一意的であることを示す.TA=TBとする.このときai=TAei=TBei=biであるから示された.

投稿日:20201123
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

なにかしらの理由で書いたものを供養したり供養しなかったりしています

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中
  1. 線形写像と行列の対応