今回はベルトランのパラドックスについて見ていきたいと思います.ベルトランのパラドックスとは,半径が1の円に無作為に一本の弦を引くとき,その長さが内接する正三角形の一辺の長さ
無作為に一本の弦を引くというのがちょっとあいまいなところがパラドックスを引き起こす原因ですので,この記事ではきちんと定式化しておきます.
円周上の点を2つランダムにとってきて,2点を結ぶ線分を引く.
とします.
ランダムに点を取るために私がまず思いついたのが,円周上の一様分布を用いて考察するということでした.この場合,確率密度関数を用いて
じゃあどうするか.離散化して極限を取ることを考えます.ケーキのように円周を
状況は同じなので,片方の点を固定して,もう一方の点がどこにあるかで確率を求めます.もう一方の点は片方の点から
参考文献には議論の出発点となる確率空間が異なるので結果も異なって当たり前と書かれていて,私はなんだかモヤモヤしたので,記事を書きました.解析のところはかなり大ざっぱにやったので正確ではないかもしれませんが,まぁお気持ちということで.