まず, を示す. これは次の式変形によりわかる.
同様にも示せる.
次に, を示す. とすると,
よりが従う. 逆に, つまりとすると
となり従う.
定義された順序が半順序になっていることを示す. まず, を示すにはを示せばよいがこれはすでに示した. かつのときを示す. の定義から, なので
より従う. 最後に, ならばを示す. , なので
よりが従う. これで与えられた順序によりが半順序集合になることが示された.
の任意の非空有限部分集合についてその最小上界が存在することをの元の個数に関する帰納法で示す. のときは明らか. で成り立つと仮定しての場合を考える. このとき, の元とある元集合についてと書ける. は最小上界を持ち, これをと置く. がの最小上界であることを示す. の任意の元についてを示す. つまりを示せば良い. のとき,
より成り立つ. のとき,
であるが, であり, がの最小上界であるため, つまりである. これでの任意の元についてが示された. 次にの任意の上界についてを示せば良い. これはを示すことに等しい. はの上界でもあることに注意すると, であることがわかり,
より従う. これでの任意の非空有限部分集合に対して最小上界が存在することが示された. 最大下界についても同様である. これでが与えられた順序によって束をなすことが示された.
最後に, この束に対して定義されるとが与えた演算に一致することを示す. つまり, の最小上界, 最大下界が与えられた, に一致することを示す. を示す. これはを示すことに等しい. これは
より従う.
同様にも示せる. 次に, となるについてを示す. これはを示すことに等しい. の定義より, であることに注意すると
となり示せる. の場合も同様である.