本記事はM-推定量の可測性に関する備忘録です. もし間違い等があればコメントいただけますと幸いです.
を満たす
M-推定の"M"は"Maximum likelihood like"を意味し, その名の通りM-推定は最尤推定の一般化です. M-推定を念頭に置く際,
さて, このM-推定を理論的に考察する上での最初の難点は,
次の3つの条件を仮定する.
このとき,
が成り立つ.
次の証明はGourieroux and Monfort[1]のProperty 24.1を参考にしています.
以下
このとき,
を満たす. また,
であり,
任意に
が成り立つ. これより
となる. ここで, 第2行は
とおくと,
が成り立つ.
関数
で定義される
が成り立つ. 同様の議論を残り
が成り立つ. 逆向きの不等式は明らかであるから, コンパクト集合上の連続関数は最大値を持つことに注意すると, 任意の
が成り立つ. (証明終)