最初に,各に対してが成立しているときは特に等号が成り立つ.以下で,あるで を仮定する.すると写像はその定義から,任意のに対してを満たしており,さらに仮定のから``下に凸な二次関数''となる.従って, を満たすような根は高々一つであることが分かる.に注意すると(の)判別式 から主張の不等式を得られる.
等号成立条件について.上記の証明の細部を見ることで,下に凸な二次関数を考えられる状況において(B)が得られることを示せばよい.等号が成り立っているとき,判別式からが唯一つの根を持っていることが分かる.それをと表示するととなっている.ここで,各に対してに注意すると,先の和がゼロであるためにでなくてはならない.つまりを強いる.このことから(B)が得られたことになる.逆に(A)や(B)を満たすとき,等号が成立することは自明.