以前ネットでみかけたものでして、当初は手も足もでず歯がたたなかった積分ですが、複素解析学の知識を利用して計算できましたので、典拠不明ながらも、今回はその方法を共有したく思います。
被積分関数の対称性もさることながら、積分結果の値も綺麗な、そんな積分でしょう。
最初に、オイラーの恒等式を使用して変形する。
そして、次に、
さらに、
ここで、次に示す周回積分を考察する。ただし、位数
最左辺の周回積分はコーシーの留数定理が適用可能。
なお、任意の正数
最右辺について、積分
というのも、
よりわかる。
また、積分
ゆえに、両積分の絶対値はすなわち両積分自身が零
より
最後に、等式
最後となりましたが、今回の積分のささやかな類題を作問しましたので、演習・練習にご活用ください。
ただし、
*ヒント
このたび解説いたしましたとおりの解法でおおむね問題ございません。
しかし、ルベーグの優収束定理を適用する必要のある箇所が途中ありますので、注意して確認してみてください。