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大学数学基礎解説
文献あり

Bell多項式について2

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本記事では、Bell多項式の応用としてFaa´diformulaについて書こうと思います。
この公式をざっくり説明しますと...合成関数の微分法についての公式です。
すっごーく簡単なので最後まで読んでくれると嬉しいです。

自然数の分割

まず、Z0={0}Nとおく。また、自然数nNに対して、β=(β1,β2,...,βn)Z0n(β1+2β2++nβn=n)を満たすβを自然数nの分割と呼ぶ。そして、自然数nの分割全体をPnと表す。また、βPnに対して|β|=i=0nβiと定義する。

実変数実数値関数h(u)u=0の近傍で次の式を満たすものとすると
h(u)=i=1naiui+o(un)
ndとするとき
{h(u)}d=m=dnBm,dum+o(un)Bm,d=βPn|β|=dd!i=1mβi!i=1maiβi
が成り立つ。

{h(u)}d=+Bm,dum++Bn,dun+o(un)(Bm,da1β1a2β2amβm)=(a1β1,a2β2,...,amβmi=1mβi=d)=d!β1!β2!βm!
ゆえに、
Bm,d=βPm|β|=dd!i=1mβii=1maiβi

Faa´diBrunoformula

{g(f(x))}(n)=d=1nβPn|β|=dn!i=1nβii=1n{f(i)(x)i!}βig(d)(f(x))

y0=f(x0)とおく。そして関数g(y0)のTaylor展開
g(y)g(y0)=d=1ng(d)(y0)d!(yy0)d+o((yy0)n)
また、y=f(x)として
yy0=f(x)f(x0)=k=1nf(k)(x0)k!(xx0)k+o((xx0)n)
補題より、
g(f(x))g(f(x0))=d=1ng(d)(f(x0))d!(f(x)f(x0))d+o((f(x)f(x0))n)=d=1ng(d)(f(x0))d!(k=1nf(k)(x0)k!(xx0)k)d+o((f(x)f(x0))n)=d=1ng(d)(f(x0))d!m=dnBm,d(xx0)m+o((xx0)n)=d=1ng(d)(f(x0))d!m=dnβPm|β|=dd!i=1nβi!i=1m(f(i)(x0)i!)βi+o((xx0)n)
よって、総和の順序を入れ替えて次の式を得る。
m=1n1m!d=1mg(d)(f(x0))βPm|β|=dm!i=1dβi!i=1m(f(i)(x0)i!)βi+o((xx0)n)
ゆえに最終的に
dmdxmg(f(x))=d=1mg(d)f(x0)βPm|β|=dm!i=1mβi!i=1m(fi(x0)i!)βi
を得る。
つまり、最終的にベル多項式を用いて次の公式を得る。
dmdxmg(f(x))=d=1mg(d)(f(x0))Bm,d(f(1)(x),f(2)(x),...,f(md+1)(x))

ベル多項式についてはここを参照してください

参考文献

[1]
岡 野・奥 戸・清 水・新 倉・橋 本・山 田, Faà di Bruno の公 式 とそ の応 用Ⅰ, Annual Review
投稿日:202356
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ただ趣味で数学をやっている普通の人です。 特殊な知識もなくただ数学を楽しみたいenjoy勢です。正直間違った事も平気で書くかもしれません。 僕の書いている記事で間違いを発見した時は遠慮なくご指摘してくださると助かります。

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