はじめに
はじめにまとめ
本稿では、、などの の非負整数羃の面白いと思った性質について述べる。
なお、以降、 の非負整数羃を「ナナベキ」と呼ぶことにする。
さっそく、まとめ。
- ナナベキの下 桁は 、 、、 の 種類しかない。
- 連続する四つのナナベキの和は で割り切れる。
- ナナベキは、下 桁だけでなく下 桁の種類も少ない。
ナナベキの下 2 桁
ナナベキの下 2 桁は 4 種類しかない
ナナベキを順に計算してみる。
このことから次の命題が成立する。
平たく言うと、 の 乗、 乗、... と の自然数乗を見ていったときに、下 桁は 、 、、 のいずれか、ということである。
連続する4ナナベキの和の下 2 桁
命題1より、次の命題もすぐに導かれる。
連続する四つの非負整数による の羃乗数の和の下桁はである。
すなわち、 を なる整数として、
たとえば、
など。
「位数」あるいは「下 桁の種類数」
位数
(自然数 に素な) 自然数 の羃を で割ったときの余りは循環するが、一周回ってくるまでどれくらいか、という値を「 を法とする の位数」と呼ぶ。
位数
を法とする の位数 とは、が を法として と合同になるような最小の自然数 のことである。
進数表示の下 桁
を で割ったときの余りは、 を 進数表示したときの最終桁、とも言える。
を で割ったときの余りは、 という形をとり、これは、 を 進数表示したときの下桁、とも言える。
同様に、 を で割ったときの余りは、 を 進数表示したときの下桁、と言える。
そうすると、 を法とする の位数 は「 の冪乗数を 進数表示したときの下 桁」が何種類あるのかを表している、と言える。
の位数 ()
命題1 を位数の観点から捉えると、次のことが言える。
この という値が、一般的な位数よりどれくらい小さいのか、ということを見ていく。
オイラーの定理とトーシェント関数
トーシェント関数 を用いると、と互いに素な に対して、次のオイラーの定理が成り立つ。
位数の定義から、、より詳しく言うと は の約数、すなわち
である。
一般的なトーシェント関数についての値は割愛するが、 の冪乗についてのトーシェント関数は、 を自然数として、次式で与えられる。
これとオイラーの定理を合わせると、次の命題が成り立つ。
すなわち、 の冪乗数の下 桁はたかだか 種類以下、正確には の約数である 種類の下 桁が出現する、ということである。
たとえば、 の場合、 である。
を法とした の位数
の場合の を法とした の位数を求めてみる。
を法とした位数がわかっているときの を法とした位数
を、 を法としたときの の位数とする。すなわち、。
このとき、 を法とした合同を考えると、 なる整数 を用いて、
と表すことができる。
位数の定義より、 ならば、 なので、自然数 を用いると、
つまり、 を法とした位数 は、 を法とした位数 の倍数になるはずである。
また、
二項展開を用いて
したがって、 が を法として と合同になるには、 が と合同である必要がある。
の値によらず、 ならば なので、 を法とした位数 は 以下である。
まとめると、次のようになる。
を法とした位数がわかっているときの を法とした位数
を法としたときの の位数をとすると、 を法としたときの の位数 は、
と書ける。
ただし、 は なる自然数である。
このことから、 がわかっているときには、自然数 を から順に試し、 となるものとして を求めることができることがわかる。
高次ナナベキ
のときの を計算するために、次のを定義する。
ユプシロン
自然数 、非負整数 、とで割り切れない非負整数 に対して、を次のように定義する。
は、10進数表記したときに、のうしろに 個の と最後に をつけた数と言ってもよい。 は素因数として も も含まないので、の末尾が になることはない。すなわち、の末尾に付く の個数はちょうど 個で 下 桁目は でない。
また、定義より もあきらか。
ちなみに、
である。
ここで、 を計算してみる。
二項定理より、
はを素因数に含まないので、
つまり、次の性質が成り立つ。
を法としたときの の位数がで、かつ、のとき、 を法としたときの の位数 は、 のとき 、 である。
のときの を計算してみる。
ここで、 は、便宜的に次のように定義したものである。
この定義から が言えるので、
について適用してみると、であったから、命題7より、の間は
となり、ここで となるので、となる。
前節の結果と合わせてまとめると、次表のようになる。
表の見かたであるが、たとえば、 で言えば、やを素因数に含まない自然数の羃の下4桁は、種類あるのが普通だが、ナナベキに関しては 種類しか現れない、ということである。