分かりやすいように中括弧をわざと用いた。
真似してもよいが、あまりよい書き方でない可能性がある。自己責任でどうぞ。
$f$は非負実数で定義され、以下の条件(a)、(b)、(c)を満たすような、非負実数値をとる関数とする。
(a)全ての負でない$x, y$に対して$f(xf(y))f(y)=f(x+y)$
(b)$f(2)=0$
(c)$f(x)\neq0$
このような関数$f$を全て求めよ。存在しない場合はそれを示せ。
ヒントは省略。
$f(y)=s$
$sf(sx)=f(x+y)$
$f(sx)=\frac{1}{s}f(x+y)$
$x$が$1$変化した時
$f(s(x+1))=\frac{1}{s}f(x+y+1)$
この式は、左辺の入力の変数がs変化した時に、右辺の$f(x+y)$が$f(x+y+1)$に変化した時の変化量が
$f(x+y+1)-f(x+y)$の$1/s$倍であることを示している。
同じように、$f(s(x+n+1))-f(s(x+n))=\frac{1}{s}\lbrace f(x+y+n+1)-f(x+y+n)\rbrace$
これは入力、出力共に非負実数であり、(それは関係ないが)$x$が$s$という一定の値変化する度に、$\frac{1}{s}\lbrace f(a+1)-f(a)\rbrace$という、$\frac{1}{s}$された$f(a)$が出てくる。
つまり、$y=\frac{1}{s}x$という関数で、
$y$を$s$変化させると、$\frac{1}{s}x$が必ず$1$変化するようなものである。
要するに、(既出の$y$ではないが)
$y$が定数変化した時に右辺の$x$が定数変化する式というのは、$x$と$y$の式では一次式しか存在しない。
更に、
$f(sx)=\frac{1}{s}f(x+y)$
(再掲)
この式は微分できる。
$s$は$x$に関して定数なので、外に出せる。$x$で微分して
$sf'(x)=\frac{1}{s}f'(x+y)$
$sb=\frac{1}{s}c
$s^2b=c$
$x$で積分する。その時に、左辺の$bx$を$f(x)$と置いてもよい。
$\therefore f(x)=cx+C$($C$は積分定数)
##訂正風解説
左辺は$f(x)$なので$f(x)$に戻したが、この方法は左辺に全ての項を持ってきて
$f(x)=0$とできてしまう。
計算を省略するためなら何でもやるのが数学者だし、省略するに如(し)くはない(した方がいい)。一次式ならこれでよいかもしれない。これが具体的、数学的にどういう意味があるのか、考えた方がいいかもしれない。
もっと丁寧にやるなら、
$bx=cx+C$
$dx=C$
$x=C/d$
あれ? $x$が定数になってしまった。
この結果が数学的にどのような意味を持つのか、私には分からない。いや、多分分かった。
丁寧に解いたというより、方程式には二つの変数が必要なのに、微分方程式を簡単に解こうとしすぎて、変数を消滅させてしまった。
というか、もっと微分方程式をちゃんと書いた方がいいようだ。諸兄はどう書くか分かっていることだろう。
わざわざ難しく書く気が起きない。怠惰な私。
間違いに気付くことは容易にできた。諸兄はこんな間違いをしないように。
微分って難しいんだな、というのが感想だ。
##収束
(b)の条件より
$f(2)=2c=0$
$\therefore C=2c$
$f(x)=c(x+2)$
しかし、$f(y)$は綺麗な式にならない。
「$f(y)$は$f(x)$より求まる。」
と書いて、証明は終わった。
Q. E. D.
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