畳み込み積の解釈をするために, あれこれ考えていたことをまとめただけの記事です. 結構雑ですが許してください. 証明などは一部を除いて与えていません(後日付け足すかも).
まずは数列を多項式の係数として埋め込みます(多項式と数列を同一視して, 多項式の積として畳み込み積を考えるのが好き).
形式的ローラン級数体$\mathbb C((x))$の元は, 「$n< N$なら$a_n=0$」となる$N\in\mathbb Z$を持つある数列$\{a_n\}_{n=-\infty}^\infty$と対応します.
多項式の積を観察すると,
\begin{gather}
a(x)b(x)=\sum_{n=-\infty}^\infty \left(\sum_{m=-\infty}^\infty a_mb_{n-m}\right)x^n
\end{gather}
となっていて, 係数がちゃんとよく見る畳み込みになっています(各項の係数は有限和になっているので, この積は意味を持ちます).
以下3つの例において, $v(x)=10x^{-1}+10+10x$とします.
\begin{gather}
w(x)=\frac{1}{4}x^{-1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{4}x
\end{gather}
とすると,
\begin{gather}
v(x)w(x)=\frac{5}{2}x^{-2}+\frac{15}{2}x^{-1}+\frac{20}{2}+\frac{15}{2}x+\frac{5}{2}x^2.
\end{gather}
この演算結果は, 入力データ$v(x)$をぼかしたものと解釈することができる.
\begin{gather}
w(x)=x^{-1}-x
\end{gather}
とすると,
\begin{gather}
v(x)w(x)=10x^{-2}+10x^{-1}-10x-10x^2.
\end{gather}
この演算結果は, 入力データ$v(x)$のエッジ(変化の大きいところ)を検出していると解釈することができる.
\begin{gather}
w(x)=\sum_{n=0}^\infty\left(\frac{x}{2}\right)^n
\end{gather}
とすると,
\begin{eqnarray}
v(x)w(x)&=&10x^{-1}+15+\sum_{n=1}^\infty\left\{10\left(\frac{1}{2}\right)^{n-1}+10\left(\frac{1}{2}\right)^n+10\left(\frac{1}{2}\right)^{n+1}\right\}x^n\\
&=&10x^{-1}+15+\sum_{n=1}^\infty 35\left(\frac{1}{2}\right)^nx^n.
\end{eqnarray}
この演算結果は, 入力データ$v(x)$が指数的に減衰していく様子だと解釈することができる.
余談: 2Dデータを扱うときは$\mathbb C[x,x^{-1},y,y^{-1}]$を考えれば, これも積が畳み込みになって, ぼかしやエッジの検出が可能となります.