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数楽杯14(不備ver)の解説

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この前のcamping001にて...
この問題の不備バージョンの難易度について少しだけ話題に上がりました...
ということで不備の発生の罪滅ぼしも兼ねて、解説をします.

数楽杯問14(不備ver.)

2025 次実数係数多項式 f(x) は正整数 n(0n2025) に対して,以下の条件を満たします.
f(k)={k (k=n)k2025k (knかつ0k2025)

解説

g(x)g(k)=2025k (0k2025) を満たすような 2025 次実数係数多項式とする.
このとき,
g(x)=a0+a1x+a2x(x1)2!++a2025x(x1)(x(20251))2025!
とすると,
g(m)=2025m=k=0mmCkak (n=0,1,,2025)
となるのでまさかのここで 数楽杯問13の式 が使えます.

bn=k=0nnCkak (n=0,1,,N)
となるとき, an は以下のように表せる.
an=k=0nnCk(1)nkbn

これの証明は上のリンクにあります.
この補題を適応することにより, amは以下のようになる.
am=k=0mmCk(1)mk 2025k=(20251)m=2024m
したがって, f(x)=x+g(x)+ax(x1)(x(n1))(x(n+1))(x2025)とすると,f(k)=k (k=n) 以外の条件を満たす.
f(n)=n+g(n)+an(n1)1×1(2024n)(2025n)(1)2025n=n
が成立するので, a=(1)2025n 2025nn!(2025n)!となる。
n(0n2025) の範囲を動くので, 求めるべき値は
   n=02025(1)2025n(2025)nn!(2025n)!+202420252025!=12025!n=02025(1)2025n(2025)n2025Cn20242025=12025!((20251)2025202620242025)=202420242023!

あとがき

ということで製造者責任法は果たしました
まさか不備ったバージョンで13番の事実が使えるとは...
解いてみた感じ, こっちでも案外問題なかったのかもしれませんね...
ただ普通にOMC600点前後の難易度だとは思います.
前半部分は OMCE002(C) とほぼ同様の難易度で, 追加で多少議論をしなければならないので結構難しいかと思われるのでぜひぜひ解いてみてください.

投稿日:413
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kinonon
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