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自己紹介+数楽杯13,14の解説

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4/14追記:問14の解説で打ち間違いが発覚したので修正したバージョンになっています

自己紹介

基本的な情報
  • ハンドルネーム:kinonon,kai
  • 年齢:新高三(2025.4.4時点)...じゅけんやだ
  • OMC:青Rating(1619) (A:1816,G:1621,C:1448,N:1610)
  • 好きな分野:代数,解析(特に級数,不等式系は好きです)
その他の情報

結構音ゲーが好きで,結構やってます. (そこまでうまくはないです)
(AC:maimai(表十段),チュウニズム(元虹レ) CS:TAKUMI3(19.001),ChainBeet(v6真極伝)をメインでやってます!音ゲー系でも話しかけてくれると喜びます!!)
JMO2024,25 3完(めちゃくちゃ悔しい…)
HLMC002:Tester 数楽杯maker(13,14)
その他質問があればXのDMやここのコメントにでも…(まじでどんな質問でも大体OKです)

あとは問題の感想などもXのDMやここのコメントに送ってください!(批判とかでも大歓迎です.)

数楽杯,問13

問題に対する思い入れなど…

個人的にはこの問題はかなり好きな問題ですね~
コンテスト開催されたタイミングでほとんどの人が回答してなかったのでヒヤッとしましたが,最終的には8人の方に正解してもらえました!
おそらくほとんどの人はこの問題anの値について未証明な人が多いと思います!求値だと結構エスパーだよりになるので,記述式にしようとも考えていまたね~
実は,この問題のanの値について一般化ができまして,NCn(1)nbnとしても,ank=0nnCk(1)nk bkと表せます. この事実, OMCE002(C) ですでに出てきていたという…(コンテストが終わってから気づきました…) この問題で使われていたように,
f(x)=a0+a1x+a2x(x1)2!++aNx(x1)(x(N1))N!
と表せると仮定すると,
f(n)=k=0nnCkak (n=0,1,,N)
となるので問13の式が使えます.

以降は問題とその解説です!

数楽杯13

数列an(n=0,1,,N)は以下の条件を満たす.
k=0nnCkak=NCn(1)n (n=0,1,,N)
aN22025で割り切れるとき,Nとして考えられる整数のうち,2025×2番目に小さい数を求めよ.

解説

 実験などにより、以下のことが推測できる.
an=k=0nnCk(1)nk×NCk(1)k=(1)nk=0nnCk×NCk()
() の証明
bn=NCn(1)n とする.
(i) n=1 のとき,a0=b0 なので成立する.

(ii) n<k のときに成立すると仮定する.
n=k のとき,
an=bnk=1nnCk(m=0kkCm(1)kmbk)=bn+k=1nbnk(1)k+1(m=1k(1)mnCm×nmCnk)=bn+k=1nbnk(1)k+1nCk(m=1k(1)mkCm)=bn+k=1nbnk(1)knCk=k=0nnCk(1)nk bk
よって示せた.

(k=0NNCkxk)(k=0NNCkxk)=(x+1)N(x+1)N=(x+1)2N=k=02N2NCkxk
この式の xN の係数を比較すると,n=0N(NCn)2=2NCN が言える.よって、
aN=(1)Nk=0N(NCk)2=(1)N2NCN
v2(m)m2 で割り切れる最大回数とする.ルジャンドルの定理により,
v2((1)N2NCN)=v2((2N)!)2v2(N!)=popcount(N)2025
したがって,N2 進数で表したとき,2025 桁に 1 が入る.
2026 桁目までで条件を満たすものは 2026C2025+2026C2026=2027 通り存在する.
次に大きいのは,2027 桁目が 12026 桁目が 0 のときで,2025C2024+2025C2025=2026 通り存在する.
合計 2026+2027=4053 通りなので,2027 桁目が 12026 桁目が 0 のときに,4 番目の大きい数が答えとなる.したがって,こたえは 22026+0+22024+22023++23+2+1=22026+0+220255 となる.

数楽杯,問14

問題に不備を起こしてしまい申し訳ありませんでした.
不備ver.の解説 に関しては別に書いておりますのでそちらを参照ください.

問題に対する思い入れなど…

この問題は結構思い浮かぶのに時間かかりましたね~
上の13はすでに思い浮かべてたんですけど,1問だけ提出っていうのもさみしいなあと感じたので作問ネタ探ってたんですけど,なっかなっか見つからずにかなり苦戦しましたね~
ちなみに初稿ではOMC形式を想定していたので最後の分数を2027で割った余りを求めさせる構成でした.
個人的には難易度を低めに作ったつもりでしたが,初日の回答者がいなかったので,問題を再チェックしたら不備が見つかって,冷や汗が止まらなかったです.
以降は問題とその解説です!

数楽杯14(不備なし)

 2025 次実数係数多項式 f(x) は正整数 n(0n2025) に対して,以下の条件を満たします.
f(k)={k2025k (k=n)k (knかつ0k2025)
n が (0n2025) の範囲を動くとき,x2025の係数の総和はを求めてください.

解説

f(k)={k2025k (k=n)k (knかつ0k2025)
なので,f(x)=x+ax(x1)(x(n1))(x(n+1))(x2025)とすると,f(k)=k2025k (k=n) 以外の条件を満たす.
f(n)=n+an(n1)1×1(2024n)(2025n)(1)2025n=n2025n となるので,a=(2025)nn!(2025n)!となる。n(0n2025) の範囲を動くので,求めるべき答えはn=02025(2025)nn!(2025n)!=12025!n=02025(2025)n2025Cn=(2024)20252025!

最後に

今回,数学杯のmakerとして参加できたことを非常にうれしく思います.また,開催に当たって協力してくださったニックネームさんやTesterの方々には非常に感謝しています.
このアカウントではPLM杯の解説(近日公開!)やちょっとした数学の気づきを投稿するともいますので,今後ともよろしくお願いします.

投稿日:31日前
更新日:21日前
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kinonon
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