こんにちはしんぎゅらです!!今回は友達に聞かれた「基本群って何?」という質問にフランクに答えていこうと思います!!
まず、中学校では図形の合同、相似を習いましたよね?それらは、「図形の場所が違くても、形と大きさが同じなら同じ!!」「もう、大きさも違くていいから形が同じなら同じ!!」という条件を付けて図形を分類してきたはずです。
大学では位相空間論をやったよ〜という人もいるかもしれません。位相空間論は「連続変形で同じなら、同じ図形(=同相)でいいよ」というやつですね。今回は同相よりも弱い条件「ホモトピー同値」についての前段階に出てくる「基本群」についてベラベラ話していきます!!
ゆっくりしていってね
以下
閉区間
となるとき
さて、この道に演算を与えてあげようと思います。
とするとき、
具体的には
とすれば、
ポイントとしては
図1では
よく見たら
例えば、
・大阪から東京に向かう道
・東京から札幌に向かう道
が与えられている時に
大阪から東京経由で札幌に向かう道を構成しているわけです。
・
・この関係は同値関係になるのでその同値類を
・
弧状連結の絵
以下断りのない限り
に対して、
さていよいよ複雑になってきましたね、、、でも大丈夫!
絵で描けば簡単!!というより「やりたいこと」は実は明確なんです
赤の道
このように連続変形で片方の道からもう片方の道に移すことができるものをホモトープといいます
ホモトープ
もうひとつホモトープでない例もいきましょう!
空間のド真ん中に立ち入り禁止エリアがありますね。これじゃァ例1のように赤の道を青の道に移せませんねェ〜
notホモトープ
ホモトピーでない例を考えてみましょう!!
ヒント:図2をじーっと見てみてください
私がホモトピーを考える時は(伸び縮みする)紐の両端を固定して、動かせるかどうかを考えます。例1では赤の紐から青の紐まで動かせますが、例2では立ち入り禁止エリアの上を紐は通過できませんよね?
これがヒモトーp...ホモトープです!!
・始点と終点が一致してるとき、その点を基点という
・また、
・
この
・
閉じた道のことをループとも言います。
ある点を出発して戻ってきたルートの集まりのことですね。
ここで先ほど出した紐をイメージして考えてやると、とても易しくなります。
・まず自分のいる場所に紐の端っこを固定して周辺を散歩して、元々いた場所に戻ってきてください、その際は紐も持ったまま徘徊してください
・今手元には出発前に固定した紐の端とずっと持ってた紐の端がありますね。ここでコツなのが紐の両端を少し引っ張ってあげると今の散歩の最短ルートが分かります(この引っ張る作業が「ホモトープによる類別(=同じっぽい道を同じ道としている)」になります)
ここで代数、特に群論を学んだ方は気になると思います。
お前、群なの?
答えはYesです
では群の定義の確認からしましょう
以下の3つの条件を満たす時、
(1)
(2)
(3)
懐かしいですね〜〜一応具体例もあげときますね〜〜
・整数全体
・有理数全体
・正三角形をぐるぐる回すやつも群をなす(二面体群という)
ぐるぐる回すやつ
を満たすとき
さて、本題に戻りましょう
・結合則については自明ではありませんが、絵を描いてみて自然だなと納得してください。証明も難しくありませんが、私が面倒なので飛ばします。
さて、単位元はどうでしょうか?
単位元というのは集合の元に作用しても何も変わらないことです。整数の加法で言えば0、有理数の乗法で言えば1、二面体群で言えば動かさないですよね。
タッカーが嫌いそうな勘のいいガキの皆さんはお気づきでしょうか?
そうです。動かないという道ですね!!さっきの紐の例で言うと両端から紐を回収したら全部戻ってきたやつですね!!
単位元の道(回収できる)
回収できてない
・ここまで来れば逆元は簡単です。来た道を戻ればいいんですから。赤の道の逆は青の道ですね!!
逆の道
もう分かった通り、基本群は群になりますね!!
基本群が自明な群であるとき、位相空間
例4、例5の位相空間は単連結
平面ドーナッツことアニュラス
何周したか?と聞かれたら、整数値で答えますよね?
だから基本群は
アニュラス
では穴が
位相空間の分類をしたり、特徴を抜き出そうとしたら、やはり連続が大事ですよね。これが連続性を大事にすると御利益がある学問、位相幾何学です。