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高校数学解説
文献あり

フェルマー点と等力点の鏡映における関係

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始めに

初投稿です。

全ての角が120°未満であるABCについて
ABCの第二フェルマー点をP2,第一等力点をP1としたとき、
P1BC,P1CA,P1ABのそれぞれの第二フェルマー点とP2は、ABCの第一等力点を中心に同一円周上にある。
ABCの第一フェルマー点をP1としたとき、
P1BC,P1CA,P1ABのそれぞれの第一フェルマー点とP1は、ABCの第一ナポレオン点を中心に同一円周上にある。

この命題は図形描画サイトでシフラー点のようなことができないか試していた時に偶然発見したものです。
有用性の欠片もないですね。

フェルマー点・等力点

ABCにおいて、
 三角形の外側に、正三角形BDC,CEA,AGFを書いたとき、
AD,BE,CFは一点で交わりその点を「第一フェルマー点」と言う。
 三角形の内側に、同様にして出来た点を「第ニフェルマー点」と言う。
またそれぞれの等角共役点を「第一等力点」「第二等力点」と言う。

しかし、120°<Aなどのときは、P1ABCから出てしまうので120°未満の時と連続的になるように考える必要があります。なのでここではP1BC,P1CA,P1ABのフェルマー点に新たな定義を採用します。

フェルマー点

上記の様にD,E,Fを取る。
それぞれ、円DBC,ECA,FABPD,PE,PFD,E,Fでない方の交点をP1BC,P1CA,P1ABの第一フェルマー点とする。

第二フェルマー点についても同様です。一般の点PにおけるDEFをCirclecevian triangleと呼ぶそうです。
フェルマー点の図示 フェルマー点の図示

証明

補題

第一等力点についていくつかの表し方をします。

三点A,B,CについてそれぞれBC,CA,ABについての3つのアポロニウスの円の交点は第一、第二等力点である。

P1を第一フェルマー点、P1を第一等力点とする。
ABCの外側に正三角形BDC,CEA,AFCを描く。
図2において等角共役の定義よりP1BC=P1BA,P1CB=ACF
円周角の定理よりP1BC=AFC
よってAFCP1BCであるのでP1B:P1C=AF:AC=AB:AC.
同様にしてP1A:P1C=CA:CB,P1A:P1B=CA:CB.
アポロニウスの円の定義よりP1は3つのアポロニウスの円周上にある。

第二フェルマー点と第二等力点でも同様にして証明できます。

A,B,CをそれぞれBC,CA,ABに対して鏡映した点A,B,Cと、
三角形の内側に正三角形BDC,CEA,AFBを書いたとき、
AD,BE,CFは一点で交わりその点はP1である。

AB:AC=AB:ACよりAもアポロニウスの円上にある。
Pは等力点なのでABDABDよりBCDは正三角形
B,Cも同様にして、BDC,CEA,AFBは正三角形となり定理の作図と一致する。

P1BCの第二フェルマー点はP1BCに対して鏡映した点である。

補題3よりP1BCで鏡映させた点はP1BCの第二フェルマー点である。

本題

ABCの第二フェルマー点P2,第一等力点P1としたとき、
P1BC,P1CA,P1ABのそれぞれの第二フェルマー点とP2は、P1を中心に同一円周上にある。

P1BC,P1CA,P1ABの第二フェルマー点をそれぞれPA,PB,PCとする。
PAP2PC
=PAP2B+PCP2B
=PAFB+PCDB
=P1FB+P1DB
=P1FC+P1CB
=120°B

また、等角共役の性質よりPAPBPCの外心はP1である。
P1BC,CA,ABに対する垂足をそれぞれG,H,Iとすると
再び等角共役の性質よりAP1HI,CP1HG.
中点連結定理よりHI//PBPC,HG//PAPB.
したがってAP1PBPC,CP1PBPA.
PBPCAP1,PAPBCP1の交点をそれぞれJ,Kとすると
P1,J,K,PBは共円なので
PAPBPC
=180°AP1C
=180°(60°+B)(AP1CABD)
=120°B.

よってPAP2PC=PAPBPCなので
円周角の定理の逆より題意は示された。

追記

Antigonalなるものがあるそうです。
参照 の定義3を引用します。

Antigonal point

ある点PBC,CA,ABで鏡映した点をそれぞれA,B,Cとすると、
ABC,BCA,CABは一点で交わり、その点をAntigonal pointと言う。

Antigonal point,A,B,Cは共円でその中心はPの等角共役点である。

(全て有向角で扱う。)
・円ABC,CABの交点をQとすると、
CQA=CQB+BQA=CAB+BCA=BPC+APB=APC=CBAより、
ABC,BCA,CABは一点で交わる。
・図8の構図と同様にしてPの等角共役点をPとすれば、
AQC=AQB+BQC=ACB+BAC
=BCP+PAB=ACP+PAC=APC=ABC
よりQ(Antigonal point),A,B,Cは共円。

閑話休題。

P1BC,P1CA,P1ABのそれぞれの第一フェルマー点とP1は、
ABCの第一ナポレオン点を中心に同一円周上にある。

P1BCの第一フェルマー点をQとする。
補題4よりPB,PC,P1Aを中心とし、同一円周上にある。
よってPBAPC=2AよりPBP1PC=180°A.

また、APCと円PCBQP1の、PCでない方の交点をLとすると、
PCの定義よりBP1Lは正三角形なのでP1L=P1B
補題2よりAP1:BP1=b:a
AP1L=C+60°60°=CよりAP1LABC
したがってP1QPC=ALP1=B
同様にしてP1QPB=C
よってPBQPC=B+C=180°Aより
PB,PC,P1,QAを中心とし、同一円周上にある。

またP1,Qは円BDC上にあるので
P1,Qの垂直二等分線はAと正三角形BDCの中心を通る。
P1CA,P1ABの第一フェルマー点でも同様にして
それら3つの垂直二等分線は第一ナポレオン点で交わるので題意は示された。

同様にして第二等力点でも証明が可能です。

P1BC,P1CA,P1ABのそれぞれの第一フェルマー点をそれぞれA,B,Cとすると
AA,BB,CCは共点である。

終わりに

最後までお読みいただきありがとうございました。

2023/11/28...ナポレオン点の方の命題を追加
2025/03/23... 一般化 を投稿

参考文献

投稿日:20231124
更新日:3日前
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