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多分ワ〇ップに載ってるタイプの解析接続

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0
$$\newcommand{detail}[2]{
#1
#2
} \newcommand{Re}[0]{\mathrm{Re}} $$

メリークリスマスイーブイ!
フーリエ変換をを用いないゼータ関数の関数等式の導出を発見したからおみせしよう!
数学的な面白さなんて無いと思ってたかをくくってたら見事に予定狂ったので今なお工事中

みんな大好きゼータ君

ζ(s):=n=11ns

これがRe(s)>1で収束している
積分表示しようぜ!

いつもの

ζ(s)=1Γ(s)0xs1ex1dxRe(s)>1

一応証明しとくべな?

Re(s)>1とする。
ガンマ関数の定義から
Γ(s)=0xs1exdx=0(nt)s1enxndt(xnt)=ns0ts1enxdt
よって、
1ns=1Γ(s)0xs1enxdx
このn1からNまで総和を取ると、
n=1N1ns=n=1N1Γ(s)0xs1enxdx=1Γ(s)0xs1n=1Nenxdx
Nの極限を取って、
ζ(s)=limN1Γ(s)0xs11eNxex1dx=1Γ(s)0xs1ex1dx1Γ(s)limN0xs1eNxex1dx
最後の項の極限を不等式評価により求める。
三角不等式より、
0|0xs1eNxex1dx|0|xs1eNxex1|dx0|xs1|eNxex1dx
ここで、|xs1|=|xRe(s1)||xIm(s1)|=|xRe(s1)|であり、
ex=1+x+12x2+より、ex1xであるから、
0|xs1|eNxex1dx0xRe(s1)eNxxdx=0xRe(s)2eNxdx=Γ(Re(s)1)NRe(s)10N
よって、
0xs1eNxex1dx0(N)
である。よって、元の積分は、
ζ(s)=1Γ(s)0xs1ex1dx
であると分かった。

魔改造したいってワケっすよ。まずはこいつ

対称性は正義だよなぁ!

21s(121s)Γ(s+1)ζ(s)=0xscosh2xdx

証明いくぜぇ...(ねっとり)

Re(s)>1とする
Γ(s)ζ(s)=0ts1et1dt1=0(2u)s1e2u12dut2u=2s0us112(1eu11eu+1)du=2s10us1eu1du2s10us1eu+1du=2s1Γ(s)ζ(s)2s10us1eu+1du(121s)Γ(s)ζ(s)=0us1eu+1du=[1suseu+1]0+1s0useu(eu+1)2du(121s)Γ(s+1)ζ(s)=0useu+eu+2du=0us(eu/2+eu/2)2du=140uscosh2(u/2)du=2s+140xscosh2xdxu2x21s(121s)Γ(s+1)ζ(s)=0xscosh2xdx

もうこの時点で右はs>1で収束してたりするんだけどな。
ここで私に電流走る。分母が偶関数であるため実部を正と負のどちらに飛ばしても積分は収束する...!
そしてこの被積分関数はs>0において極が虚軸に等間隔に並んでいることが分かる。
よってこれを長方形の周回積分で極を囲むことを考えるに至るノダ。
具体的には

R>0,0<δ<πとして左回りに
R+iδ,R+iδ,R+iπ,R+iπ
を左回りに線分でつなぎ囲む。

経路 経路

ただしこの被積分関数には分岐切断があるので主枝であることを強調するため実軸からδ浮かせている。
対応する積分値をI1,I2,I3,I4とする。
留数定理より
I1+I2+I3+I4=2πiResx=iπ2(xscosh2x)
が成り立ってるはずだ。
極限を取るにあたりまずI2,I4をみよう。こいつらは目論見通り0になってくれる。

計画通り...!

0|I2|=|R+iδR+iπxscosh2xdx|=|iδπ(ix+R)scosh2(ix+R)dx|δπ|(ix+R)scosh2(ix+R)|dx=δπ(|ix+R|)ssinh2Rsin2x+cosh2Rcos2xdx=2δπ(x2+R2)s/2cosh2R+cos2xdx2δπ(π2+R2)s/2cosh2Rdx=2(πδ)(π2+R2)s/2cosh2R0R
なんとδどころかsにすら依存せず収束する。
I4も同様にして証明できる。

あとはI1I3だ。δ+0を適用して計算してしまう。

I1=(1+eiπs)0Rxscosh2xdx
I3=RR(x+iπ)scosh2xdx

ちょっとした計算

経路coshが偶関数であることを考えれば一発で分かる。
I1=R+δiR+δixscosh2xdx=RRxscosh2xdxδ0=(1+eiπs)0Rxscosh2xdxI3=R+iπR+iπxscosh2xdx=RR(x+iπ)scosh2xdx

最後に留数を計算するぞ

Resx=iπ2(xscosh2x)=s(iπ2)s1

留数計算

Resx=iπ2(xscosh2x)=Resx=0((x+iπ2)scosh2(x+iπ2))=Resx=0((x+iπ2)ssinh2x)=Resx=0((iπ2)s+s(iπ2)s1x+O(x2))(1x213+O(x2))=Resx=0(s(iπ2)s1x1+O(1))=s(iπ2)s1

さて、ということは
I1+I2+I3+I4=Resx=iπ2(xscosh2x)

(1+eiπs)0xscosh2xdx(x+iπ)scosh2xdx=2πis(iπ2)s1

ということは疑いようのない事実となる。公式2を使えば以下を得る

当初の結論

(1+eiπs)21s(121s)Γ(s+1)ζ(s)+2πis(iπ2)s1=(x+iπ)scosh2xdx

 右辺を見ると、経路上に極を持たない積分になっている。また、分母が指数関数なため、比較判定より容易にすべての複素数sで収束することが分かる。
左辺は、定義域を拡張したいζと、いくつかの極を除いて全平面で定義されているΓしかない。(なんなら1+eiπsの根と打ち消しているため極も問題にならない)
 これはつまり、ゼータ関数を複素平面全体に対して拡張できたことに他ならない。祝。


で、終わるはずだった...
R+δiR+δixscosh2xdx+R+δiR+Niπxscosh2xdxR+NiπR+Niπxscosh2xdxR+δiR+Niπxscosh2xdx=2πin=1NResx=iπ(n12)(xscosh2x)(1+eiπs)0Rxscosh2xdx+RR+Niπxscosh2xdxRR(x+Niπ)scosh2xdxRR+Niπxscosh2xdx=2πin=1NResx=0((x+iπ(n12))ssinh2x)δ+0(1+eiπs)0xscosh2xdx(x+Niπ)scosh2xdx=2πin=1NResx=0(((iπ(n12))s+sx(iπ(n12))s1+O(x2))(1x2+O(1)))(1+eiπs)21s(121s)Γ(s+1)ζ(s)+2πisn=1N(iπ(n12))s1=(x+Niπ)scosh2xdxR(1+eiπs)21s(121s)Γ(s+1)ζ(s)+2(iπ)ssn=0(n+12)s1=0s<0,N(1+eiπs)21s(121s)Γ(s)ζ(s)+2(iπ)s(21s1)ζ(1s)=0(1+eiπs)21s(121s)Γ(s)ζ(s)=2πseiπ2s(121s)ζ(1s)eiπ2s+eiπ2s221sΓ(s)ζ(s)=πsζ(1s)ζ(s)=2s1πscos(π2s)Γ(s)ζ(1s)=2sπs1sin(π2s)Γ(1s)ζ(1s)

関数等式じゃねえか完成度高ぇなオイ!

 そう、なんとこの方法、留数定理の経路のとり方を虚軸方向に伸ばしただけで関数等式まで出るのである!
 明らかに野放しにしてはいけない話だと思うのだがどうだろうか。]

投稿日:20231224
更新日:2024111
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