どうも
こんにちは ごててんという者です
みなさん、「別解」はお好きでしょうか 私は簡単な問題の別解を考えることが非常に好きで、電車の中で考えるなどしています 今回はその遊びを記事の形で共有したいと思います
誰向けの記事?
群論を学び始めた~群論をいい感じに勉強したくらいの人向けの記事です. 群論を学び始めたくらいの人は頑張らないと最後まで読めません!()
問題
早速問題を貼ります.
大学の講義で群論を学んだことがある皆さんなら、テスト問題などで全く同じ問題を解いたことがあるかもしれません. 今回はこれを解いていきます.
問題に入る前に
今回この記事で多用する考え方として、「あるなしクイズ」があります.
Aは~~~を満たすけど、Bは~~~を満たさない ということを示して AとBが違うことを見ます.
これを念頭に置いて読んでみてください.
解法1
まずは何にも頼らずに愚直に証明しようと思います. 同型が存在すると仮定して矛盾を導きます.
が同型であるとすると, となるがとれます. とするとき, であることに注意しておきましょう.
さて, の元での形をしていないものの存在を示してみます. ここが証明の肝です.
もしならとなり矛盾します. (単位元は単位元に写像されるはずなので)
よってどちらかはでないとできます.
でないのならはの定数倍で書くことができません!(これは内で一次独立であることからわかります. とおいてもすぐ矛盾を導けます.)
定数倍として書けないということは, の元での形をしていないもの, ということです.
ここで!とすると, であるので, は同型でとくに単射であり とならなければなりませんが, はの定数倍ではないのでこれは矛盾です!!!
解法2
上の解法は、もう少し見やすいものとできます. やっていることは同じです.
では行きます.
証明開始! は巡回群ですが, は巡回群ではありません!つまり同型ではありません!!!
さて, ちゃんと示したことにするには が巡回群でないことを示さなければなりません. が, これは解法1とほとんど同じです. 証明してみます.
が巡回群なら, 何かがありこれがを生成します. これはではありません. さて, このときはの定数倍で書くことができません!よって巡回群であることに矛盾します.
解法3
部分群に注目して示してみましょう. では行きます.
証明開始! を自明でないの部分群とすると, は有限群となります. しかし, を部分群で割ると, これは有限群ではありません. よって同型ではありません!!!
解説します. 別に上の性質が有名とかではないと思うんですけど、なんか思ったので使いました. ちゃんと次の形にして証明してみます.
アドホックだなぁ
を可換群とし, 同型であるとする. このとき, が自明でない群で割ると有限群となるとすると, も自明でない群で割れば有限群となる.
証明行きます! をの自明でない群とします. このときをからへの同型とからへの自然な準同型の合成とします. これは全射で, 単射ではありません.
さて, 準同型定理よりとなります. このときは単射でないのでは自明でなく, は有限群です. したがって, は有限群です. これで示されました!
解法4
最後の解法です. これは強い武器を使います.
もしとすると, これを加群としてをテンソルすることで ベクトル空間としての次の同型が成立します. . よって線形代数パワーでがわかります. つまり, よりとは同型でないというわけです.(対偶)
おつかれさまでした
ここまで読んでいただき ありがとうございます 皆様も別解、考えてみてください!それでは~~~