今週も級数・積分botの積分を解いていきます。
※
特殊関数にある程度馴染みのある人は、右辺を見るとある関数がちらつくかもしれませんが、恐らくその関数も使います。
※このとき、
I'(s)を計算していきます。
※最後は
ここで、
これを先ほどの式に適応して整理すると、
後は一つずつ
第1項はこんな級数でした。
ここまで見てくれている人は知っていると思いますが、この級数は
第1項は、奇数の平方の逆数和となっているので
実際計算すると、
第2項はこれです。
一見見慣れない形ですが、実は
ここで、
を使うことで、
が成り立つことがわかります。
今回は
このように計算を進めることが出来ます。
また、
今求めた式に注意して第2項を整理すると、
いよいよ最後の第3項です。
しかしこの級数はなかなか難しく、初等的な変形をしていてもうまくいきません。
(少なくとも筆者は、この級数を解決する初等的な方法を思いつきませんでした。)
そこでとある特殊関数を二つ導入します。
どうでしょうか、
しかし、この関数のままでは計算しにくいので、多重対数関数という関数に帰着させて解きます。(なので、わざわざ
第3項で出てきた級数は
また、
このように整理され、第3項はこの結果を代入して、
先ほど求めた項の計算をすべて足すことで、
長かったですが、ようやく
もちろん
とも表すことが出来ます。
ここで、今回求めたい積分は
黄金数
以下に
これらを用いると、
のようにして整理されました。
今回はうまく計算できるのでそれを示すためにいくつか補題を用意しました。
これらを駆使して特殊値を求めていきましょう。
補題3の
また、補題4の
最後に、補題5の
となって、
これをもう一度上の二つの関係式に代入して整理することで、
特殊値を求めるだけでもだいぶ大変でしたね。
ようやく
いよいよラストスパートです。(とは言え、後は結果を代入するだけです。)
今わかっている
でした。
よって、今求めた二重対数関数の特殊値を代入して整理すると、
求めたい積分が計算出来ました。
ここまで見てくれてありがとうございました。
今回の記事の参考にさせて頂いた「
まめけびさん
」が、
ここまで大変な積分は久しぶりです。
それではまた。