今回は三角形演算子と総乗の微分の関係を示します。公式を示すだけなのでさっくり行きます。
三角形演算子についてはこちら( リンク )を参照してください。
まず、証明の道具として以下の公式を示します。
△ni=1ai=∏n−1i=1ai+an△n−1i=1ai
定義より左辺右辺定義より左辺=△ni=1ai=∑ni=1∏j≠iaj=∏nj≠1aj+⋯+∏nj≠n−1aj+∏nj≠naj=an(∏n−1j≠1aj+⋯+∏n−1j≠n−1aj)+∏n−1j=1aj=an△n−1i=1ai+∏n−1j=1aj=右辺
回りくどく書きすぎた気もしますが……。
これを使って次の公式を示しましょう。
n≥2,∀xi∈Rddx∏ni=1(x+xi)=△ni=1(x+xi)
n=2のとき、左辺右辺左辺=ddx∏2i=1(x+xi)=ddx{(x+x1)(x+x2)}=(x+x2)+(x+x1)=△2i=1(x+xi)=右辺より成立。
n=k,k>3のとき、n=k−1で成り立つと仮定すると、左辺仮定より公式より右辺左辺=ddx∏ki=1(x+xi)=ddx{(x+xk)⋅∏k−1i=1(x+xi)}=∏k−1i=1(x+xi)+(x+xk)ddx∏k−1i=1(x+xi)仮定より=∏k−1i=1(x+xi)+(x+xk)△k−1i=1(x+xi)公式1より=△ki=1(x+xi)=右辺
ゆえに、1. 2.より数学的帰納法からddx∏ni=1(x+xi)=△ni=1(x+xi)◼
今回の記事は以上です。
証明は簡単ですが、おもしろい結果が得られた気がします。今回はやりませんが、△i(x−xi)の微分とかもしてみると面白そうな気がします。もしn−2△ni(x−xi)が出てきたりしたら嬉しいですね。
それではまた~
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