ここでは東大数理の修士課程の院試の2015B05の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。
2015B05
とおく。上の級関数はある変数関数を用いてと表されるとする。但しである。上の次形式を
と定義する。
- は上閉形式であることを示しなさい。
- は上完全形式であることを示しなさい。
- ある調和関数を用いてと書けるとき、としてあり得るものを全て挙げなさい。但し調和関数とは
を満たす上の級関数を指す。
- 関数を積分
とおく。このとき
であるから完全形式であり、特に閉形式である。 - (1)で既に示した
- まずとおく。このときになっているから、が従う。ここで
であることから
が従う。これがになるにはであることが必要充分なので、これによっては定数を用いて
と表される関数であることがわかる。