ここでは東大数理の修士課程の院試の2019B03の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。
わたしはGalois理論は好きなのですが、実際に取り扱うのは非常に苦手で、例えばGalois拡大でないものをGalois拡大として取り扱ったり、Galois拡大のGalois拡大はGalois拡大だと平気で口走ったり、そもそも群論ができていなかったりとだいたいどこかで致命的な間違いを犯します。なのでこの解答も答えが正しくなかったり、そもそも途中の議論に致命的な間違いがあったりする可能性が高いので、ご覧になる際は注意深く議論を追ってください。もし誤り等があればコメントで指摘していただけるとうれしいです。
$3$変数関数体$E=\mathbb{C}(x,y,z)$及びその部分体$F=\mathbb{C}(x^2y,y^2z,z^2x)$をとる。次に対称式全体の為す$E$の部分体を$L$とし、$K=L\cap F$とおく。