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Dirichlet積分をしてみた

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今回の記事はめちゃくちゃ短いです.
タイトルにもある様にDirichlet積分をするだけです.

Dirichlet積分

次の事が成り立つ.
t1+t2++tn=1t1,t2,...,tn>0t1λ11t2λ21tnλn1(1t1t2tn)μ1dt1dt2dtn=Γ(λ1)Γ(λ2)Γ(λn)Γ(μ)Γ(λ1+λ2+λn+μ)

求める積分をIn(λ1,λ2,...,λn;μ)と置く.
n=1の場合はベータ関数となるので明らかに成り立つ.
I1(λ1;μ)=01t1λ11(1t1)μ1dt1=Γ(λ1)Γ(μ)Γ(λ1+μ)
そこで,一般の1,2,...,nまで成り立つと仮定する.そして,n+1の時を考える.
In+1(λ1,λ2,...,λn,λn+1;μ)=01dt1t1λ11t2+t3+tn+tn+1=1t1t2,t3,...,tn,tn+1>0dt2dt3dtndtn+1t2λ21t3λ31tnλn1tn+1λn+11(1t1t2tntn+1)μ1=01dt1t1λ1101t1dt2t2λ21t3+tn+tn+1=1t1t2t3,...,tn,tn+1>0dt3dtndtn+1t3λ31tnλn1tn+1λn+11(1t1t2tntn+1)μ1==01dt1t1λ1101t1dt2t2λ2101t1t2tn1tnλn101t1t2tn1tndtn+1tn+1λn+11(1t1t2tntn+1)μ1
より,tn+1=(1t1t2tn)sと置きなおすと,
01t1t2tn1tndtn+1tn+1λn+11(1t1t2tntn+1)μ1=(1t1t2tn1tn)λn+1+μ101sλn+11(1s)μ1=(1t1t2tn1tn)λn+1+μ1Γ(λn+1)Γ(μ)Γ(λn+1+μ)
を得るので,これを先の式に代入して次式を得る.
In+1(λ1,λ2,...,λn,λn+1;μ)=01dt1t1λ1101t1dt2t2λ2101t1t2tn1dtntnλn1(1t1t2tn)λn+1+μ1=In(λ1,λ2,...,λn;λn+1+μ)Γ(λn+1)Γ(μ)Γ(λn+1μ)=Γ(λ1)Γ(λ2)Γ(λn)Γ(λn+1+μ)Γ(λ1+λ2+λn+λn+1+μ)Γ(λn+1)Γ(μ)Γ(λn+1+μ)=Γ(λ1)Γ(λ2)Γ(λn)Γ(λn+1)Γ(μ)Γ(λ1+λ2+λn+λn+1+μ)
よって,n+1の場合も成り立つことが示せたので,本定理は示された.

投稿日:20231124
更新日:20231124
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ただ趣味で数学をやっている普通の人です。 特殊な知識もなくただ数学を楽しみたいenjoy勢です。正直間違った事も平気で書くかもしれません。 僕の書いている記事で間違いを発見した時は遠慮なくご指摘してくださると助かります。

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