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東大数理院試過去問解答例(2024A06)
東大数理院試過去問解答例(2024A06)
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藍色日和
大学数学基礎
解説
東大数理院試過去問解答例(2024A06)
複素解析
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解析
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大学院入試
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300
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LaTeXエクスポート
$$$$
2024A06
以下の定積分の値を計算しなさい
(1)
$\int_0^\infty\frac{\log x}{x^2+1}dx$
(2)
$\int_0^\infty\frac{\log x}{x^2-1}dx$
積分
$$ \int_0^1\frac{\log x}{x^2+1}dx $$
を
$x\mapsto \frac{1}{t}$
で置換積分すると
$$ -\int_1^\infty \frac{\log t}{t^2+1}dt $$
になるからこれによって
$$ \int_0^\infty\frac{\log x}{1+x^2}dx={\color{red}0} $$
が従う。
経路
$C$
を、
$i\varepsilon$
から
$\varepsilon$
まで時計回りに進む
$C_0$
・
$\varepsilon$
から
$R$
まで実軸上を進む
$C_1$
・
$R$
から
$iR$
まで反時計回りに進む
$C_2$
・
$iR$
から
$i\varepsilon$
まで虚軸上を進む
$C_4$
からなる経路とする。
$\frac{\log x}{x^2-1}$
は分枝を適切に取ることで
$C$
上及びその内部の領域で定義され、この領域上極を持たない。よって
$$ \int_C\frac{\log x}{x^2-1}=0 $$
である。次に
$$ \begin{split} \left|\int_{C_1}\frac{\log x}{x^2-1}dx\right|&\leq\int_0^{\frac{\pi}{2}}\left|\frac{\log\varepsilon+i\theta}{\varepsilon^2e^{i2\theta}-1}\varepsilon\right|d\theta\\ &\leq\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\left|\frac{\sqrt{\log^2\varepsilon+\theta^2}}{1-\varepsilon^2}\varepsilon\right|d\theta\\ &\leq\frac{\pi}{2(1-\varepsilon^2)}\varepsilon\sqrt{3+\log^2\varepsilon}&\xrightarrow{\varepsilon\to+0}0 \end{split} $$
$$ \begin{split} \left|\int_{C_3}\frac{\log x}{x^2-1}dx\right|&\leq\int_0^{\frac{\pi}{2}}\left|\frac{\log R+i\theta}{R^2e^{i2\theta}-1}R\right|d\theta&\xrightarrow{R\to\infty}0 \end{split} $$
$$ \begin{split} \int_{C_4}\frac{\log x}{x^2-1}dx&=\int_R^\varepsilon\frac{\frac{i\pi}{2}+\log x}{-x^2-1}idx&\xrightarrow{\varepsilon\to+0,R\to\infty}\frac{\pi}{2}\int_0^\infty\frac{1}{1+x^2}dx=-\frac{\pi^2}{4} \end{split} $$
である。以上から所望の積分値は
$0-(-\frac{\pi^2}{4})={\color{red}\frac{\pi^2}{4}}$
である。
投稿日:8月11日
更新日:9月15日
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藍色日和
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