・C. Babbage (1819)
・J. Wolstenholme (1862)
・J. Glaisher (1900)
あるタイプの合同式が19世紀にゆっくり進化しているのがわかる. それから100年以上たつが, 同タイプの合同式は今でも進化を続けている. [1]で詳しく述べられている.
Fibonacci数
自然数
なお, Fibonomial coefficientsは整数になることが知られている.
次に, Fibonomial coefficientsを用いたWolstenholme-Glaisherの合同式の類似を示す.
奇素数
※
これはAdvanced problem H-737として私が提供した問題で, それに対する解答がフランスの数学者Christian Ballot氏により与えられている. また, オリジナルではLucas数
実は, 私が用意していた証明は, Ballot氏の証明とは全く異なるものであるのでここに書いておく.
既知の関係式
すなわち
また, よく知られた性質
(1),(2)を用いることで次の様に式変形ができる.
2015年, 上記の未公表であった私の証明をBallot氏に見ていただき, 彼はそれをとても気に入ってくれた. 2020年, 上記の命題1をより一般的な形にしてBallot氏は論文[4]の中で書いている. その際, 私の証明のアイデアを利用していることがとてもうれしい(もちろん使用を許諾している).
(参考文献)
[1] R. Mestrovic, Wolstenholme's theorem: Its Generalizations and Extensions in the last hundred and fifty years (1862--2012), Arxiv preprint arXiv:1111.3057 (2011)
[2] H.O., Advanced problem H-737, The Fibonacci Quarterly 51.2(2013)
[3] S. Vajda, Fibonacci and Lucas Numbers and the Golden Section, DOVER (2008)
[4] C.Ballot, "Another Lucasnomial Generalization of Wolstenholme’s Congruence." Journal of Integer Sequences Vol.23(2020)