$I_1, I_2, \dotsc, I_n$を可換環のイデアルとすると$\sqrt{\bigcap_{i = 1}^n I_i} = \bigcap_{i = 1}^n \sqrt{I_i}$が成り立つ.
帰納法により, $n = 2$の場合を示せば十分である.
($\subseteq$) $x \in \sqrt{I_1 \cap I_2}$を任意にとる. このときある$\nu \ge 1$が存在して$x^\nu \in I \cap J$となるから, $x \in \sqrt{I_1}$と$x \in \sqrt{I_2}$がともに成り立つ. すなわち$x \in \sqrt{I_1} \cap \sqrt{I_2}$が成り立つ.
($\supseteq$) $x \in \sqrt{I_1} \cap \sqrt{I_2}$をとり, 正整数$m, n$を$x^m \in I_1, x^n \in I_2$となるようにとる. このとき$x^{m + n} = x^m x^n$は$I_1 \cap I_2$に含まれるから, $x \in \sqrt{I_1 \cap I_2}$である.
可換環上のNoether加群の任意の部分群に準素分解が存在する.
可換Noether環$A$のイデアル$I$で$I = \sqrt{I}$が成り立つならば, $I$を有限個の素イデアルの共通部分として表すことができる.
$I = Q_1 \cap Q_2 \cap \dotsb \cap Q_n$を$I$の準素分解とする. $\sqrt{Q_i}$は任意の$i$に対して素イデアルだから, 補題により$I = \sqrt{I} = \bigcap_{i = 1}^n \sqrt{Q_i}$と素イデアルの共通部分として表すことができる.