こんにちは ごててんです 最近は数学を一切せずにブルーロックを読んでいました.
群論を少し勉強したことがある人向けの記事です. 準同型を知っていると読めると思います.
群論をそれなりに勉強した人がタイトルを見たらまあ何を紹介する記事なのか全部わかると思うので読まなくていいです(???)
この記事では Cayleyの定理(この名前が適切かは分かりません()) を当たり前だと思えることが目標です.
いきなり証明に入らずに具体例を見てみましょう. 具体例を説明するうちに上の定理の証明の手法を用いるので, 具体例を読み終わったら一旦自分で証明を考えてみるのもいいかもしれません!
では具体例ですが, 簡単なものから行きます.
そこでなのですが, 通常
さて結果から出してみます.
結果だけ見ればまあなんとなく「推察」から求めることができそうというのがありますが, これを「機械的に」行うことが証明のカギとなります. 機械的に上の対応を導出してみましょう!
さて, 記号を対応させておきます.
この空白をどうやって埋めるか? 考えてみます.
その結果埋めたのが次, ということになります.
この例はわかりやすい例すぎてよくわからないと思うので, 少しだけわかりにくい例をやってみます.
さて,
よって, 次の対応となります.
もう一つだけ例を計算してみます.
よって, 次の対応となります.
残りも計算してまとめると, 次のようになります.
Kleinの4元群だということを思い出せば当たり前な表示になりましたね!
さっきの対応の下の部分だけを見てみましょう.
1 | 2 | 3 | 4 |
2 | 1 | 4 | 3 |
3 | 4 | 1 | 2 |
4 | 3 | 2 | 1 |
これって, 演算の表になっているのでは!?ということになります.
そうです. さきほどまで行っていたのは, 演算の表を置換の下の部分に一行ずつ入れていけば, 対称群の部分群として埋め込むことができるのでは!? ということだったのです. これがこの記事のメインのアイデアです.
もう一度定理の主張を書きます.
はい. まずはちょっと見やすく記号を整理します.
写像
これが単射準同型であれば証明終了です!
写像, とさきほどは書いてしまいましたが 実は写像かどうかはちゃんとチェックしなければなりません.
なぜなら
どうチェックするかですが, 左から
これも簡単です. 愚直に考えてみます.
よって準同型です!
これも落ち着いて考えれば簡単です.
が成立しています. つまり任意の
ということは! 右から
ここまで読んでいただきありがとうございました!
定理の主張をみるとなんとなくいい感じですが, 証明してみればなんてことない, 結構当たり前寄りの主張だと思えましたでしょうか. それでは~~~