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今月の東進数学コンクールについて

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今月の問題 今月の問題
大学数学(初等も)初心者なので間違えてたら教えていただきたいです
まず軽く実験をします
n=2のとき最大値12
n=3のとき最大値12
勘が鋭い方はここで気づくかもしれませんが(私は気づきませんでした)
n=4のときを気合で解くと最大値5+14
最大値はcosπn+1と予想できる
三角関数,もっと言うとチェビシェフ多項式が出そうなことを頭において考えてみる

実対称行列A,ベクトルx対してx=1のとき
txAxの最大値は|λEA|=0から得られる最大の固有値λMに等しい

(証明)
対称行列Aを,直交行列Tによって対角化をすると
tTAT=diag(λ1,λ2,,λn)
x=Tyとおくと
y12+y22++yn2=tyy=t(tTx)(tTx)=x2=1
txAx=t(Ty)ATy=ty(tTAT)y
=λ1y12+λ2y22++λnyn2λM(y12+y22++yn2)=λM
(等号成立はλMを係数に持つyM2に対してyM=1,yk=0(kM))
(証明終わり)
(解)実二次形式i=1n1xixi+1を定める実対称行列Aは

A=(012001201200012012000012012001200120) (n次正方行列)
であり|λEA|=0の解を考える
解は変わらないので|2(λEA)|=0とすると
|2(λEA)|=|2λ10012λ100012λ1000012λ100010012λ|
n次正方行列Aに対応するこの行列式をfn(λ)とする
(f2(λ)=4λ21,f3(λ)=8λ34λ)
n4とする第一行で余因子展開をすると
fn(λ)=2λfn1(λ)+(1)3|110002λ100012λ1000012λ100010012λ|
残った行列式に対して第一列で余因子展開をすると
fn(λ)=2λfn1(λ)fn2(λ)
これとf2,f3から第二種チェビシェフ多項式に対応する
sinnθに対応するチェビシェフ多項式をUn(x)とすると
(fn(x)=Un+1(x))
チェビシェフ多項式の性質から
(Un+1(x))=fn(x)=0の解はcoskn+1π(k=1,2,n)
(これが固有値となる)
補題1より求める最大値はcosπn+1
この操作で与えられる最大値を与えるxk(k=1,2,,n)が全て0より大きいことを数学的帰納法によりしめす
(xk0は前提とします)
n=2,の場合は条件を満たし
2以上n以下の全ての整数において最大値を与えるxkが正だと仮定します
n+1のとき,xi=0(1in+1)となるものが存在すると仮定すると
このときの(x1,x2,,xn+1)=(t1,t2,,tn+1)とし
sj={ti+jn1(n+2ijn+1)ti+j(1jn+1i)
このとき
i=1n(tktk+1sksk+1)={0(i=n+1)x1xn+1xi+1xi+2(in+1)0
よって最大値をとるときはxn+1=0をとることができてこのとき
nの場合に対応するこの操作を繰り返すと最大値は2以上n以下の場合の最大値をとるがこれは最大値の狭義増加性に反し矛盾(n0なら積和が0となり最大値ではない)
以上よりxi>0(i=1,2,,n)

投稿日:311
更新日:315
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