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現代数学解説
文献あり

π^π^π^πは整数か?(2次までの超Taylor編)

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はじめに

少し前のことですが、 このような 動画を見ました。
その時に思ったのは、「これ、xxxxx=πにおけるTaylor展開使えば求まるのでは」ということでした。
実際にこの計算を行おうとすると、xxxxの微分を求めなければなりません。(xxxx)=xxxx(xxx1+xxxlogx(xx1+xxlogx(1+logx)))( Wolfram Mathematica を用いて計算)より、x=πの時の微分係数がππππよりも大きくなるはずなので計算が頓挫したのですが、これは次の考えにつながります。
「では超Taylor展開を使えばいいのでは?」
つい先日Y.K.氏によりそれが見つけられたとのことなので[1]、それを使ってひたすらに計算をしていこうと思います。

材料

an:πの小数第n桁目まで(a0=3)
bn:=an+10n
en:eの小数第n桁目まで(e0=2)
(xxxx)=xxxxx(xxx1+xxxlogx(xx1+xxlogx(1+logx)))xxxx=xxx(1+xxlogx(1+xlogx(1+logx)))
(xxxx)=xx(2+logx(xx(1+xlogx(1+logx))2+x(4+logx(6+x+logx(1+2x+xlogx)))))1+xxlogx(1+xlogx(1+logx))
2024/12/17追記:超導関数は Wolfram Mathematica を用いて計算

手法

x=anにおけるk次のf(x)=xxxxの超Taylor級数Tk(x)を考え、比Tk(bn)Tk(an)1+10log10Tk(an)よりも小さくなるような最大のnを考える。
nが現在計算されているπの桁数よりも小さいなら、現時点で計算は可能となるため、計算する最大限の努力をする。

計算

まず、f(x)の1次の超Taylor級数を計算する。
T1(x)=f(an)(xan)f(an)=anananan(xan)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))[1]
よって比T1(bn)T1(an)は、
T1(bn)T1(an)=anananan(bnan)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))anananan(anan)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))=(bnan)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))=(1+10nan)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))>1+10nanananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))
と表される。
そのため、
T1(bn)T1(an)<1+10log10T1(an)1+10nanananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))<1+10log10T1(an)10nanananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))<1T1(an)ananananananan1(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))<10n
以上より、nは、amamamam<10mを満たす最小のmより大きく、現在計算されている円周率の桁数よりも大きくなってしまうため、現状では計算できない。
同様に2次の超Taylor級数でも計算する。
T2(x)=f(an)ef(an)f(an)((xan)f(an)1)=ananananeananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))2anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))((xan)1+ananlogan(1+anlogan(1+logan))anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))1)[1]
T2(bn)T2(an)=ananananeananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))2anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))((bnan)1+ananlogan(1+anlogan(1+logan))anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))1)ananananeananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))2anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))((anan)1+ananlogan(1+anlogan(1+logan))anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))1)=eananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))2anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))((bnan)1+ananlogan(1+anlogan(1+logan))anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))1)>eananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))2anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan)))))(10nan1+ananlogan(1+anlogan(1+logan))anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))=eananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))210nan>(1+10n)ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2>1+10nananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2
T2(bn)T2(an)<1+10log10T2(an)1+10nananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2<1+10log10T2(an)10nananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2<1T2(an)ananananananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2<10n
ここで、
ananan(1+ananlogan(1+anlogan(1+logan)))3an(anan(2+logan(anan(1+anlogan(1+logan))2+an(4+logan(6+an+logan(1+2an+anlogan))))))2
の評価をする。
関数
f(x)=xxx(1+xxlogx(1+xlogx(1+logx)))3x(xx(2+logx(xx(1+xlogx(1+logx))2+x(4+logx(6+x+logx(1+2x+xlogx))))))2
は連続なので、 この グラフより、anにおいてf(an)1よりも大きい。
以上より、nは、amamamam<10mを満たす最小のmより大きく、現在計算されている円周率の桁数よりも大きくなってしまうため、現状では計算できない。
以上より、2次までの超Taylor級数ではππππが整数であるかどうかは現状わからない。

終わりに

今回はゴリ押し計算でππππが整数であるかを証明できるかどうか、判定しました。超微分の計算以外は手計算なため、間違いが含まれる可能性があります。もし見つけたら、ぜひ教えてください。

参考文献

投稿日:20241212
更新日:20241217
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  1. はじめに
  2. 材料
  3. 手法
  4. 計算
  5. 終わりに
  6. 参考文献