3

x^n-2 は既約

392
0
$$$$

 言い換えれば$2$の$n$乗根が$n-1$次以下の整数係数多項式の根にならないこと,つまり次を示せば良いです.

 $n$を$2$以上の整数とする.整数$a_0,a_1,\ldots,a_{n-1}$が$\displaystyle \sum_{k=0}^{n-1} a_k 2^{\frac{k}{n}} = 0$を満たすなら,$a_0,a_1,\ldots,a_{n-1}$は全て$0$に等しい.

$$\sum_{k=0}^{n-1} a_{k} 2^{\frac{k+l}{n}} = 0$$
が成り立つ.$b_0,b_1,\ldots,b_{2n-2}$を次のように定義する.
$$b_i = \begin{cases} 1 ~ (i \lt n) \\ 2 ~ (i \geq n) \\ \end{cases}$$

 $(x_0,x_1,\ldots,x_{n-1}) = (2^{\frac{0}{n}},2^{\frac{1}{n}},\ldots,2^{\frac{n-1}{n}})$,また$x_{n+i}=x_i$と定めると,$2^{\frac{k+l}{n}} = b_{k+l}x_{k+l}$であるから,これは次の$n$本の$n$元$1$次方程式の解となる.
$$\sum_{k=0}^{n-1} a_{k} b_{k+l} x_{k+l} = 0 ~~ (l = 0,1,\ldots,n-1)$$
したがって$a_0,a_1,\ldots,a_{n-1}$について次の式が成り立つ.
$$\mathrm{det} \left(\begin{array}{cccc}b_{n-1}a_0 & b_{n-2}a_{1} & \ldots & b_0a_{n-1} \\b_{n}a_{n-1} & b_{n-1}a_0 & \ldots & b_1a_{n-2} \\\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\b_{2n-2}a_1 & b_{2n-3}a_2 & \ldots & b_{n-1}a_0 \end{array}\right) = 0 ~~ ... (\square)$$
 ここで,この行列の対角部分を除く左下半分の成分は全て偶数であり,右辺も偶数であるから,対角成分の総積,すなわち$a_0^{n}$は偶数である.$(\square)$の左辺に対して,$1)$最も左の列の全ての成分を$2$で割る $\rightarrow$ $2)$最も左の列を最も右に移動する という基本変形を行うことによって$(a_1,a_2,\ldots,a_{n-1},\dfrac{1}{2}a_0)$も$(\square)$を満たすことが分かる.この操作は無限に行うことができるので,$a_0=a_1= \cdots =a_{n-1}=0$.よって示された.

 ちょっと強い命題を線形代数だけで示せたので嬉しいです.ここまで読んでいただきありがとうございました.

投稿日:4日前
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