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フーリエ展開と行列

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こんにちは。
今回はフーリエ展開で遊んでみたいと思い.フーリエ展開と行列との間に成り立つ関係式について考えてみました.とっても簡単なのでぜひ読んで頂けると嬉しいです.

m,nNとする.
{Im(n)=Im=02πxmsinnxdxJm(n)=Jm=02πxmcosnxdx
とすると,次式が成り立つ.
(Im(n)Jm(n))=m!nmJmk=1m(2πn)kk!J3k(10)
ただし,J=(0110)

与えられた積分をそれぞれ部分積分する事で以下の連立方程式を得る.
{Im=(2π)mn+mnJm1Jm=mnIm1
そこで,以下の様にこれらを置きなおす.
xm=(ImJm), Am=mn(0110)=mnJ, ϵm=(2π)mn(10)
すると次の様な線形漸化式を得る.
{xm=Amxm1+ϵmx0=0
次にxm=AmAm1A1ymと置きなおす.
するとAmAm1A1=m!nmJmより,次の様に書き直す事ができる.
m!nmJm(ymym1)=ϵm
よって,J4=Eである事を用いてymを求めると次のようになる.
ym=y0+k=1mnkk!J3kϵk
以上より
xm=m!nmJm(y0+k=1knkk!J3mϵk)
また,x0=0よりy0=0
この事から,証明すべき事は示された.
xm=(ImJm)=m!nmJmk=1m(2πn)kk!J3k(10)

区間[0,2π]で積分可能な冪級数f(x)=k=0akxkを基底{1,sinnx,cosnx}nによりフーリエ展開した場合次のように書ける.
f(x)=l=0al(2π)ll+11πk=1k!akl=11lkm=1l(2πl)mm!(sinlx coslx)Jk+3m(10)

f(x)=x (0x<2π)の場合

x=π1πl=11lm=1l(2π)mm!(sinlx coslx)J3m+1(10)
特にπ2とした場合は
π2=1πl=11lm=1l(2π)mm!(sinlπ2 coslπ2)J3m+1(10)

投稿日:20231123
更新日:20231124
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