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東大数理院試過去問解答例(2024B08)

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ここでは東大数理の修士課程の院試の2024B08の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。

2024B08

球面S2S1の直積
S2×S1={(x,y,z,t,u)R5|x2+y2+z2=t2+u2=1}
を考える。ここで以下の関係
(x,y,z,t,u)(y,x,z,t,u)
(x,y,z,t,u)(x,z,y,t,u)
で生成される同値関係を考え、これについての
剰余位相空間X=(S2×S1)/を考える。

  1. Xがハウスドルフであることを示しなさい。
  2. Xの整係数ホモロジー群Hi(X,Z)を求めなさい。
  1. ハウスドルフ空間の有限群による剰余なのハウスドルフである。
  2. S2の部分集合S={(x,y,z)|xyz}{(x,y,z)|xzy}を考える。ここでSの部分集合{(x,y,z)|x=yz}{(x,y,z)|x=zy}(x,y,z)(z,x,y)で張り合わせたものはS3に同相である。ここでSS3から同相
    S3/AS3
    が誘導される。但しA(x,y,z)A(y,z,x)で生成される同値関係である。この同一視の下、変換(x,y,z)(x,z,y),(x,y,z)(z,y,x)及び(x,y,z)(y,x,z)S3のある平面を軸にした鏡映変換になっている。この平面をz=0とすることで、XS2×S1
    (x,y,z,t,u)(x,y,z,t,u)
    による同値関係に等しい。以下ホモロジーを計算していく。まずS1の部分集合A={(t,u)|t>0},B={(t,u)|t<0},C={(t,u)|u>0},D={(t,u)|u<0}を考える。このときA=S2×AC=S2×CXの開被覆になっている。よってマイヤー・ヴィートリス完全列
    00H3(X,Z)Z2Z2H2(X,Z)00H1(X,Z)Z2Z2Z0
    が得られる。よってまずH1(X,Z)Zが従う。一方2次の射は
    (1111)
    で表現されるからH3(X,Z)=0かつH2(X,X)=Z/2Zが従う。以上から
    Hi(X,Z)={Z(i=0,1)Z/2Z(i=2)0(if else)
    が従う。
投稿日:2024515
更新日:202467
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藍色の日々。趣味の数学と院試の過去問の(間違ってるかもしれない雑な)解答例を上げていきます。リンクはX(旧Twitter)アカウント 

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