はじめに
で実数体もしくは複素数体を指すものとします.
多様体といえば級のものを指すものとします.
位相空間上のベクトル束
ベクトル束の記号ってなんですね.何から由来しているんだろう.
位相空間上のベクトル束
を位相空間,を全射連続写像とする.
これらについて,以下の条件が満たされるときをベクトル束という.
(1) は上の次元ベクトル空間である.
(2) ベクトル空間としてに自然に入る位相はの部分空間としての位相とコンパチである.
(3) 各点に対し,次の性質を持つ近傍が存在する:にの部分空間としての位相を入れる.下の写像が同相写像を与えるように各()の基底を定められる.
を上のファイバーといいます.
(3)より明らかにの連結成分ではファイバーの次元は一定です.
(3)から(2)を導くことができますが,ここでは明示的に書いておきました.
多様体上のベクトル束はを多様体,連続写像のところを写像で置き換えればよいです.
ベクトル束の間の準同型
,を上の二つのベクトル束とする.連続写像が準同型であるとは以下の条件を満たすことをいう.
- 図式
は可換である. - 任意のについてはからへのベクトル空間としての準同型となっている.
(1)よりなので(2)のような定義ができますね.
が全単射でも準同型であるときを同型写像といいます.