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大学数学基礎解説
文献あり

ルベーグ測度の平行移動不変性の証明

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はじめに

最近は位相の勉強が煮詰まってきたので、測度の勉強を始めました。
読んでいる本は原啓介著「測度の考え方」です。この本は測度論の入門書の入門書のような感じで、B1の僕でも易しくはないですが読むことができました。
今回は測度論のはじめの方に出てくるルベーグ外測度の平行移動不変性の証明をしたいと思います。

平行移動不変性

まず、ルベーグ外測度を定義します

ルベーグ外測度

ある集合$A \subset \mathbb{R}$に対して、
$\displaystyle \mu^*(A) = \inf \left\{ \sum_{k=1}^{\infty} |I_k| \;\middle|\; A \subset \bigcup_{k=1}^{\infty} I_k \right\}$ただし$I_n$$\mathbb{R}$上の開区間
で定まる$\mu^*(A)$をルベーグ外測度という.

ルベーグ外測度の平行移動不変性

任意の部分集合$A \subset\mathbb{R} $と任意の$x\in\mathbb{R}$に対して以下が成立
$\mu^*(A+x)=\mu^*(A)$

方針:$\mu^*(A+x) \leqq \mu^*(A)$$\mu^*(A+x) \geqq \mu^*(A)$の2つの不等式を示します。

$\mu^*(A+x) \leqq \mu^*(A)$の証明

$A$を被覆する任意の開区間列$\{I_k​\}_{k=1}^\infty​$を1つとる.
つまり、
$A\subset\displaystyle \bigcup_{k = 1}^\infty I_k$とする.
この両辺を$x$だけ平行移動させると、
$A+x\subset\displaystyle \bigcup_{k = 1}^\infty (I_k+x)$
となります.
これは、$\{I_k​+x\}_{k=1}^\infty​$が集合$A+x$の開区間被覆になっていることを意味します.
ルベーグ外測度はこれらの被覆の長さの和の下限なので、
$\mu^*(A+x)\leqq \displaystyle\sum_{k=1}^\infty|I_k+x|$
が成立します.
ここで、各開区間の長さは平行移動しても変化しないので、$|I_k+x|=|I_k|$が成立.
よって、
$\mu^*(A+x)\leqq\displaystyle\sum_{k=1}^\infty|I_k|$
が得られます.
これは$A$を被覆するどのような開区間列$\{I_k​\}$をとってきても不等号の向きは保たれるので、
$\displaystyle \mu^*(A + x) \leqq \inf \left\{ \sum_{k=1}^{\infty} |I_k| \;\middle|\; A \subset \bigcup_{k=1}^{\infty} I_k \right\}$
すなわち、$\mu^*(A+x)\leqq\mu^*(A)$
が示せました.

$\mu^*(A+x) \geqq \mu^*(A)$の証明

先ほど証明した$\mu^*(A+x)\leqq\mu^*(A)$の不等式を使うと、
$\mu^*((A+x)+(-x))\leqq\mu^*(A+x)$
つまり$\mu^*(A)\leqq\mu^*(A+x)$となり、逆向きの不等式が得られます.

よって以上より、
$\mu^*(A+x)=\mu^*(A)$が示されました.

おわりに

外測度の定義に慣れるための良い練習になった気がします。
今読んでいる本が読み終わったら、本格的な測度論の本を読みたいと思います。

参考文献

[1]
原啓介, 測度の考え方, 技術評論社
投稿日:13日前
更新日:13日前
数学の力で現場を変える アルゴリズムエンジニア募集 - Mathlog served by OptHub

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pigeon
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大学1年 位相空間論を勉強中です

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