ちょっとずるい大学入試の数学の答案の書き出しを列挙します。
実数xに対し、x=tanyを満たす実数yであって−π2<y<π2であるものが唯一つ存在するのでこれをarctanxと書くことにする。y=arctanxのときx=tanyであり、この両辺をxで微分すると1=dydx⋅1cos2yよりdydx=cos2y=11+tan2y=11+x2が成り立つ。よって、(arctanx)′=11+x2である。
実数xに対し、sinhx=ex−e−x2,coshx=ex+e−x2とおくと、(sinhx)′=coshx,(coshx)′=sinhx,(coshx)2−(sinhx)2=1が成り立つ。
(cosx)′=−sinxですが、(coshx)′=+sinhxであることに注意しましょう。三角関数が4回微分すると元に戻るのに対し、sinhとcoshは2回微分すると元に戻るという性質があります。
高校までの数学ではsinh,coshという表記は正式なものではないため、うっかり(sinhx)2,(coshx)2をsinh2x,cosh2xと書いてしまわないように注意しましょう(枠内の記述だけではsinh2xとcosh2xが何を意味するかは未定義です)。心配なら「(sinhx)2,(coshx)2をそれぞれsinh2x,cosh2xと書く。」のような一文を追加すると安心です。
実数xに対し、2x1200を¢x¢と書くことにする。
¢¢はアメリカなどで使われる通貨単位の「セント」と同じ記号です。2112を基準にして、その指数を100等分したものというニュアンスです。
¢x¢=(211200)xと書き直すことで、¢¢は指数法則を満たすことが分かります。特に、¢¢¢¢¢x¢⋅y¢=(x+y)¢,(x¢)n=(nx)¢が成り立ちます。
これを定義して何ができるかということですが、 この記事 のような問題を対数表を使わずに解くことができます。特に、¢32>700¢は便利なので初手になることが多いです。
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