この記事では位数9の群を分類します。また、位数$p^2$の場合も併せて紹介します。まずは次の命題から
$p$を素数とする。位数$p^2$の群$G$は可換である。
証明の方針として、まず、$G$の中心$Z(G)$が自明、つまり$1$だけではないということから証明します。
$\phi:G\times G\rightarrow G,(g,x)\rightarrow gxg^{-1}$とおく。この$\phi$は$G$作用であり、$x$に対する軌道$G*x=\{gxg^{-1}|g\in G\}$を考えることができる。
いま、$x\in Z(G) \Leftrightarrow G*x=\{x\}$であることはすぐにわかる。
そして、中心が自明だとすれば、$x\neq 1\Leftrightarrow |G*x|\neq 1$
となる。いま、ラグランジュの定理より$|G*x|$は$p^2$の約数であるから$|G*x|=p,p^2$ ここで、うまく$x_i$を選べば、$\displaystyle G=\coprod_{i} G*x_i$ となるので、$\displaystyle |G|=\sum_{i}|G*x_i|\equiv1 \mod p$となり、矛盾。
よって、$Z(G)$は自明ではない。
$Z(G)\triangleleft G$なので、$|Z(G)|=p,p^2$ しかし、$|Z(G)|=p$であるとき、$G/Z(G)$は位数$p$の巡回群であるので、$\displaystyle G=\coprod_{0\leqq k \leqq p-1} p^kZ(G)$
$Z(G)$の生成元を$x$とすれば、$G=\{p^ax^b|0\leqq a,b\leqq p-1\}$であり、$g=p^ax^b,g'=p^cx^d$に対して、$gg'=p^ax^bp^cx^d=p^cx^dp^ax^b=g'g$となり可換であることがわかる。これにより。$Z(G)=G$が結論される。
この命題を用いて次を示す。
位数$p^2$の群$G$は$\mathbb{Z}/p^2\mathbb{Z}$または$\mathbb{Z}/p\mathbb{Z}\times \mathbb{Z}/p\mathbb{Z}$に限られる。
ラグランジュの定理より、$G$の元の位数は$1,p,p^2$のいずれかである。位数$p^2$の元が存在するときは、$G=\mathbb{Z}/p^2\mathbb{Z}$にとなる。以下位数$p$以下の元しか存在しない時を考える。位数$p$の元$x$を一つ取り、$\langle x \rangle=H$とすると、$G$は可換なので、$H$は正規。$G/H$は位数$p$の巡回群であるので、ある$a\notin H$を用いて、$\displaystyle G=\coprod_{k}a^kH$と書けるので、$G=\{a^sx^t|0\leqq s,t \leqq p-1\}$ ここで、$a,x$は可換なので、$G$の型は一意に決定される。
$\phi:G\rightarrow \mathbb{Z}/p\mathbb{Z}\times \mathbb{Z}/p\mathbb{Z},a^sx^t\rightarrow (s,t)$とすればこれは同型なので、命題2が従う。