東大数理の院試(2006年度専門問2)の解答です.
自分が作った解答は
ここ
に置いてあり,代数の問題も数問解いてpdfにまとめてはあります.でもまだ公開するつもりはないので,ここで個別に書いておくことにします.
体$K$上の$1$変数多項式環$K[X]$を考える.$K[X]$の部分環$R$が$K$を含むとき,$R$は$K[X]$の有限個の元 $f_1, f_2, \dots, f_n$によって$K$上生成される部分環であること,すなわち$R = K[f_1, f_2, \dots, f_n]$であることを示せ.
$K \subset R \subset K[X]$である.任意のmonicな$f \in R \setminus K$に対し,$f(T) - f(X) \in R[T]$はmonicで$T = X$を零点に持つから,$X$は$R$上整である.よって$K[X]$は$K$代数として有限生成かつ$R$上整である.$K$はNoether環なので,$R$も$K$代数として有限生成となる.