こんにちは,itouです.今回はautomatic sequenceについて解説します.
automatic sequence(k-automatic sequenceともいう)とは,非負整数
2状態
0 | 1 | |
---|---|---|
出力関数
同様に,
この数列はThue-Morse数列として知られています.2進数で数列を入力してので,これを2-atomaticといいます.
このautmaticな数列の生成手順をグラフで表すと,以下の通りです.
例1
上の数列は以下の方法でも作ることができます.
まず
この操作の極限としてThue Morse sequenceを得ることができます.この数列は操作「次の列を
有限のアルファベットに対して,どのようなmorphismについても,変換先のアルファベット列の長さが2以上で,あるアルファベット
さて,次のような問題が気になります.
有限のアルファベットに対して,morphismを用いて文字列を作ったとき,同じ文字が連続しないようにできるか?
1912年にThueが以下のことを示しました.
2種類の文字
実際,Thue-Morse数列がそのような例です.
automatic sequenceは数論に応用されます.以下の定理は重要です.
数列
例えばThue-Morse数列の
を満たします.(
定理2より,
は
を満たす代数的関数なので任意の素数
例えば
例2
が対応します.
diagnalsを用いることで
有理関数
に対し,
のこと.
例えばカタラン数がdiagnolの係数に現れる有理関数は
であり,これにより,カタラン数のautomationを計算したり,カタラン数の合同式を得ることができます.例えばすべての正整数
であることが分かります.
この手法は代数的関数だけでなく,有理関数のdiagnalに対して適用されるので,代数的関数でない関数にも応用することができます.例えばアペリー数
正整数
が成立します.(Gessel)
法7でのアペリー数のautomation
autmationについて調べるモチベができたのでやってみました.
誤植指摘等よろしくお願いいたします.