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"PID上の自由加群の部分加群は自由"の簡潔な証明

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AをPID、κを順序数とする。このとき、Aκ=:Mの任意の部分加群, Nは自由加群。

λ<κに対し、MλMAλと定め, λ成分の射影AλApλで表わす. また, イデアルIλpλ(NMλ)とする.
Λ={λ|Iλ(0)}と置く. λΛごとに, pλ(nλ)Iλの生成元になるようなNMλ+1nλを一つとり, 固定する. B={nλ|λΛ}Nの基底になることを示す.

まず線形独立性を示す. すなわち, 0(aλ)λAΛλaλnλ=0を満たすとして矛盾を導く.
aλ0となる最大のλμと置く. pμを上の式に適用して, aμpμ(nμ)=0となり, pμ(nμ)=0. これは, pμ(nμ)Iμ(0)の生成元であることに矛盾する.

次にBNを生成することを示す. NMμBμの帰納法で示す. μが極限順序数なら, NMμ=μμ(NMμ)よりよい. μでの成立を仮定し, μ+1での成立をしめす. nNMμ+1なら, 定義よりpμ(n)Iμ=(pμ(nμ)). よって, pμ(n)=apμ(nμ)となるaがとれて, nanμ(NMμ+1)ker(pμ)=NMμとなる. よって, n=(nanμ)+anμBで帰納法が回る.

PID上の自由加群の部分加群は自由

上の定理と整列可能性定理より明らか.

zornに全部投げるんじゃなくて超限帰納法で具体的に作ったほうが楽なことも多いという話でした.

投稿日:2024年6月12日
更新日:7日前
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