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東大数理院試過去問解答例(2017B05)

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ここでは東大数理の修士課程の院試の2017B05の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。

2017B05

R2上のRiemann計量
ds2:=4(dx2+dy2)(1+x2+y2)2
を考える。ここでρ(0,π)に対し
a:=cot(ρ2)=1tan(ρ2)
とおき、
Dρ:={(x,y)R2|x2+y2a2}
Cρ:={(x,y)R2|x2+y2=a2}
を考える。ここでR2には順序づけられた座標(x,y)から定まる向きを入れておく。

  1. ds2についてCρの長さをρを用いて表しなさい。
  2. ds2の定める体積形式ωを求めなさい。
  3. 積分
    A(Dρ):=Dρω
    の値をρを用いて表し、極限
    limρπ0A(Dρ)(πρ)2
    を求めなさい。
  1. まず
    01ds2((2aπsin(2πr))x+(2aπcos(2πr))x)dr=0116a2π2(1+a2)2dr=4aπ1+a201dr=4aπ1+a2
    である。ここでa=cotρ2であったから、これを上の式に代入することで2πsinρが求める値である。
  2. 定義に沿って計算することで
    ω=4(1+x2+y2)2dxdy
    がわかる。
  3. まず
    Dρω=Dρ4(1+x2+y2)2dxdy=0a02π4r(1+r2)2drdθ=8π0ar(1+r2)2dr=8π0tan1atanθ(1+tan2θ)2dθcos2θ=8π0tan1atanθcos2θdθ=4π0tan1asin(2θ)dθ=2π[12cos2(θ)]0tan1a=4πa21+a2=4πcos2(ρ2)=4π1+cos(ρ)2=2π(1+cosρ)
    である。このとき
    limρπ01+cosρ(πρ)2=limt+01costt2=12
    であるから、求める極限値はπである。
投稿日:202431
更新日:202431
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藍色の日々。趣味の数学と院試の過去問の(間違ってるかもしれない雑な)解答例を上げていきます。リンクはX(旧Twitter)アカウント 

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