示したいこと.
を開集合,とに対してとおいて,とする.このときある正の実数が存在してとなる.
ここでと定めている.これを点を中心とする半径の開円盤と呼んだりする.
今回はで考えているけれど,証明を見れば分かるようにとかでも成り立つ.距離空間とかまで一般化できたら気持ちいいだろうな~~~.
方針
閉円盤と開集合の境界の間がちょっと開いてるね、っていうのが今回の主張だから,との距離を測りたい.それがにならないことを示せばあとは何とでもなりそう.
準備
距離空間に対して,一点との部分集合の間の距離を次式で定義する(定義は内田集合位相のp61による).
注意として,であることと次の二つの条件を満たすことと同値.
- 任意のに対してとなる.
- 任意の正の実数に対してあるが存在してとなる.
1.に関しては距離関数の正値性から常に成り立つから,2.が成り立つことが重要.例えばだったら当たり前だし,もう少し広げてをの開球としてをその触点とすれば,を中心とする任意の開球はと共通部分を持つから,この場合でも2.が成り立つ.これは逆も然りで,したがって次が成り立つ.
を距離空間,をの空でない部分集合とする.このときがの触点,つまり任意のに対してであることととなることは同値.
思ったんだけど,最初に作った証明よりずっと簡単に示せそうな気がしてきた.
証明
命題1の証明(前半)
任意のに対してである.実際もしならはの触点だがは閉集合だからとなる.一方でだからこれは矛盾.「するとある正の実数であってとなるものが取れる」(コメント欄を見て).
最初はが連続写像でがコンパクトだからは最小値を持って,この最小値がじゃないことを示してた.難しいこと考えられて偉いね~.
はい.
命題1の証明(後半)
このに対してが成り立つ.実際,もしであってとなるものが存在すると仮定すると,となるので,からへの線分を考えると,となるからこの線分は必ずの一点を通る.するとが成り立つ.また
が成り立つから
となるので,が成り立ってしまいこれは矛盾.したがってとなる.
お絵描きしながら考えたら何やってるかも分かるから,まぁ良さそう.
強調した部分を補完しておく.例えばでお絵描きすれば明らかだけど. 点からへの線分は次式で表される:.またからまでの長さはで表されて,これも連続関数.となるから中間値の定理を用いればよい.またこのような点はが単調増加であることからただ一つしかないことも分かる.
一般化への方針.
前半は良さそう~.つまり次が成り立つ.
を距離空間とし,開集合をとる.また点と正の実数をとり,であるとする.このとき任意のに対してとなる.
距離空間だと開球の閉包は必ずしもコンパクトにはならない(らしい.友人に聞いた.関数解析の人だしたぶん無限次元ヒルベルト空間の閉球とかがそういう例になってる気がする.関数解析やった方がよさそう)から,簡単に示せてよかった~って感じ.コンパクト性はこの問題ではそんな重要じゃなさそうというのが所感.
後半は線分を取って議論してるから,距離空間を例えば凸空間に限定するとか,あるいは開集合の方に制限をつける(これは友人の案)とかすれば良さそう。また何か思いついたら追記しようかなぁ.