最近は指数昇降という操作に関心があります。Nappleです。
その指数昇降を考えていて
「対数関数が0以下で定義されないのって不便だな〜」
と思ったので、今回の記事です。
一旦おさらいです。
色々定義があるらしいですが、一番始めに聞くのは以下ではないでしょうか。
1でない正の実数
を満たす実数
と表す時、
特に底が
以下が成り立ちます。
証明は右辺左辺それぞれ、定義に従って変形すればできると思います。
このように定義された対数は、
これによって、
それぞれの定義域は
これでは扱いづらいのでどうにかしようというのがこの記事の本題ですね。
ここで、注目したいのは公式1の性質です。
対数の世界では積が和に、和が積になるわけですね。
では逆にこの性質をもとに対数を再定義してみればいいのではないでしょうか。
任意の
を満たす関数
こうすれば、すべての
あれ?
もし
とりあえず先に進みましょう。
別に
あれ??
どうやら
あ……
ということで、和↔積の性質のみから対数を再定義しても、
ちなみに、負の範囲ではどうかというと、
という感じなので、
同様にして、他の性質も導けます。
ゆえに、
じゃあ
を擬対数関数
この定義だと、
その上
しかし、失われているものがあります。
そう。余剰な項が出てきてしまうんです。
が真に成り立つのは
おまけ的に、当然といえば当然ですが、以下も成り立ちます。
今回は2つのパターンで、対数関数を合成に耐えうる使いやすい関数にしようとしました。
結果的に完全無欠で強靭な関数は作れませんでしたが、
今後またもう少し詳しく見ていきたいですね。
それではまた〜