前半で群のコホモロジーの定義をしたので,見てない方はそちらをどうぞ.
今回は次の定理を証明します.
これを証明するために,次の補題を証明します.
準同型の1次独立性
を体,をからへの相異なる準同型とする.このとき,は上のベクトル空間の元として一次独立である.つまり,がゼロ写像ならば,が成り立つ.
に関する帰納法で示す.
なら,よりは一次独立.
の時成り立つとする.すべてはでないがあり,
が任意のに対して満たされるとして矛盾を導く.なるがあれば帰納法により従うので,すべてのについてとしてよい.
より,なるが存在する.(1)にをかけ,それから(1)にを代入したものを引くと
が任意ので成り立つことが分かるが帰納法の仮定より,すべての係数はゼロ.つまりとなるが,これは矛盾.QED
(ヒルベルトの定理90の前半)
を取ってくる.定義より任意のについてが成り立つ.
示すべきはなので,任意のに対して,を満たすを見つければよい.
今,任意のに対し,と仮定すれば,補題より任意のに対してこれはに矛盾.よってとなるが存在する.
このについて,が成り立つ(詳しい計算は略).よってとなり,が示された.
(ヒルベルトの定理90の後半)
を取ってくる.つまり,任意のについてが成り立っている.証明のために任意のについてが成り立てばよい.
補題より,であるが存在する.このの表し方から,任意のに対しては不変である.よってとおけば,である.
いま,と置けば,が成り立つ(詳しい計算は略).よってが示された.
おわりに
お疲れさまでした!途中,(詳しい計算は略)としたところは参考文献には載っています.自分は計算過程は参考文献で見たのでこう言うのはずるいかもしれませんが,考えれば自分でギャップを埋められると思います.頑張ってみてください.それでは見ていただきありがとうございました.