0. Intro.
微積の演習問題を 5 つ掲載。基本問題多めです。
1. Q & A.
[ 解答 ]
関数 を と定める。
このとき, となるので, の増減表は以下のようになる。
ゆえに, となるので, から,
よって,底 より,
### COMMENT ###
関数を決めるのがやや難しい。底を揃える操作が定石。
を開区間, とし, を のある近傍上で微分可能な関数, を における の接線, を の傾きとする。このとき,以下の問いに解答せよ。
接線 が満たすべき 2 つの条件を簡潔に書け。ただし,傾き および微分係数 を用いずに解答すること。
上の (1) で提示した 2 条件を用いて, が成り立つことを示せ。
[解答]
が満たす 2 つの条件を, および を用いずに書くと,以下のようになる:
[解答]
まず,条件 ⓵ より, は,
と表される。
次に, が与えられたとする。
仮定より, は のある近傍上で微分可能なので,
また,条件 ⓶ より,
ゆえに, とすると, より,任意の に対して,
となるので, の任意性から,
### COMMENT ###
奇妙な問題。条件 ⓶ に相当する条件は本来, や だが,これらを少し変形したものを書けばOK。
を 以上の整数, を空でない連結な開集合, とし, を のある近傍上で偏微分可能な関数とする。
このとき, における の接平面の方程式を求めよ。
[ 解答 ]
とする。また,
とする。
平面 内における,点 を通る の接線上のある点 として,
を取る。
このとき, であることから,
が成り立つ。
また,平面 内における,点 を通る の接線の方程式は,
となるので, のとき,
ゆえに, より,
となるので,求める接平面の方程式は,
### COMMENT ###
接平面の方程式は,関数のテイラー展開によって説明される方が分かりやすいし簡単。
ちょっと真面目に導出しようとすると,このぐらいの感じになる。
を正の整数とし,
とする。このとき,以下の等式を示せ。
[解答]
まず,
となる。(仮定より, である。)
[解答]
各 に対して, であることに注意すると,
となる。
ゆえに,各 に対して,
となることから,
[解答]
各 に対して,
となる。
また,
となるので, より,
ゆえに,
となるので,はさみうちの原理より,
### COMMENT ###
(2) の左辺と右辺は,何となくノルムと本質的上限感有り。
任意の に対して,数列 が に収束することを示せ。
[解答]
および が与えられたとする。
このとき,ある として,
を満たすものを選ぶ。
ここで, が与えられたとする。
まず, の場合を考える。
であることに注意すると, より, であるので,
次に, の場合を考える。
より,
であるので,
ゆえに, であることに注意すると, より,
よって,以上のことから,等式 が成り立つ。
### COMMENT ###
非負整数 の取り方が難しい。今は亡き某サイトNで投稿したものを,若干修正した形で掲載。
2. Outro.
『微積演習 (2)』へ続きます。(未定)