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フィボナッチ数列の負数番と算術三角形の上部

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フィボナッチ数列の負数番

フィボナッチ数列は以下で定義されます。

フィボナッチ数列

Fn+2=Fn+1+Fn, F1=F2=1

この漸化式を見れば、nの値は正の数に限る必要はありません。例えばF2=F1+F0ですからF0=0となります。同様にF1=F0+F1からF1=1です。このように考えれば以下の表を得ます。

n6543210123456Fn8532110112358

一般項も考えておきましょう。

ビネの定理

フィボナッチ数列の一般項は以下で表せる。
Fn=15((1+52)n(152)n)

これに負の数を代入してみると以下のようになり、漸化式で考えたものと一致することがわかります。

F0=15((1+52)0(152)0)=15(11)=0F1=15((1+52)1(152)1)=15(2(15)2(1+5)15)=1F2=15((1+52)2(152)2)=15(2(35)2(3+5)95)=1

この負数番が生み出せるように算術三角形を拡張したいと思います。

算術三角形の上部

算術三角形は以下のように書かれることが多いでしょう。

算術三角形 算術三角形

これを斜めにして縦に並んだ数を足すとフィボナッチ数列が出てきます。詳しくは 算術三角形からフィボナッチ数列を作る をご覧ください。

1111211331146415101611123581321

しかし、ここでは以下のように並べてみます。

11112113311464115101051

このとき、算術三角形の規則は「隣り合った数を足して右の数の下に和を書く」になります。
算術三角形の左右について考えてみると、0が並ぶことがわかるでしょう。

01000000011000000121000001331000014641000151010510

ここで算術三角形の上部について考えてみると、以下の二つが考えられます。

013610152128012345670111111101000000011000000121000001331000014641000151010510

63100000000043210000000011111000000000000100000000000110000000000121000000000133100000000146410000000151010510

実は、図1のように考えれば上の二つは左右反転したものになっています。ここでは、斜めにしてフィボナッチ数列を作れるという観点から、下のほうの書き方を採用することにしましょう。

実際、斜めにしてみると以下のようになり、フィボナッチ数列が作れることがわかります。

163154321111111101111211331146415101611385321101123581321

投稿日:2023427
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三星聯
三星聯
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主にフィボナッチ数列とパスカルの三角形の関係について書いていくと思います。

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