ここでは東大数理の修士課程の院試の2019B07の解答例を解説していきます。解答例はあくまでも例なので、最短・最易の解答とは限らないことにご注意ください。またこの解答を信じきってしまったことで起こった不利益に関しては一切の責任を負いませんので、参照する際は慎重に慎重を重ねて議論を追ってからご参照ください。また誤り・不適切な記述・非自明な箇所などがあればコメントで指摘していただけると幸いです。
2019B07
- の部分空間
のホモロジー群を求めなさい。 - の部分空間
のホモロジー群を求めなさい。
- はに同相である。ここでのホモロジー群は全てに同型であり、この群はであるから、Kunnethの公式によって
である。以上から
がわかる。 - まずはに対してによる作用を同一視した空間である。そしてを自然な全射とする。ここでの部分集合を
とする。ここで及びを及びと定義する。これらはにホモトープである。また
であり、
であり、これはにホモトープなつの連結成分からなる。以上からMayer-Vietoris完全列
が得られる。 まずは連結であるからである。次にランクの比較と自由-加群の部分加群が自由であることからである。次にの連結成分から及びへの埋め込みはホモトピー同値を定めているから、上記の完全列の次の行のの間の群準同型は適切な基底の下
で表示される。以上をまとめると
である。